人生崖っぷち(物理)

森林鉄道、廃道、廃隧道など

十津川対岸歩道(仮)攻略戦 弐

一夜明け、風谷ダム付近の探索を終えた後再び同じ場所に立っていた。簡単に説明するとここはダム湖の北端に近い場所である。・・・地図上では。実際には土砂が堆積して河原に何台もの重機が動き回っていた。

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このまま河を渡ることが出来れば1番早いのだが、流石に本流を渡って対岸をよじ登るのは作業もやってるし現実的ではない。ここで視点を右に向けると整地された場所に立つ工場らしきものが見えた。川沿いの道である以上きっとあそこに通じているに違いないと確信した。そして更に視点を引いてみると

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小さく対岸に見える白い岩肌が例の場所である。そこまで工場から数百メートルといったところか。

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そして対岸に渡る手段も実は調べてあった。それは・・・

               これだ!

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”林橋”全長186mの吊り橋であり、対岸の集落に渡るための生活道路である。

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ここから北にある有名な谷瀬の吊り橋ほどではないが、それでもネット上に何件か情報や動画が見受けられる。だがそこから少しはなれたところにある歩道など流石に記事は見当たらなかった。ネット上で独占である(笑)ともかくこれを渡ればすぐにたどり着けるだろう・・・とこの時は軽く考えていた。(フラグ)

 

           十津川対岸歩道(仮)攻略戦 參へつづく

十津川対岸歩道(仮)攻略戦 壱

2014年11月。私は再び十津川村を訪れた。時刻は4時をまわっていたが、本格的な探索は明日行う予定なので問題ない。

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さて、どうやってあそこに行くかが問題だ・・・

 

        十津川対岸歩道(仮)攻略戦 弐へつづく

       

十津川対岸歩道(仮)攻略戦 序

仰々しいタイトルを付けているが内容は全然仰々しくない。いたって内容はシンプルである。

それは2014年8月紀伊半島縦断ツアーの最中のことである。十津川村を北上して風谷ダムを過ぎてしばらく走った頃、ふと対岸を見ると

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こんな光景が見えた。思いっきりピンボケのひどい写真だが、写真を撮りたいと思うほどには気を惹かれるものがあったと思う。別に飛騨にある割石の高崖みたいにすごい道ではない。コンクリでガチガチに固められた法面に金属の手すりがついた歩道らしき道。道自体は古いものかもしれないが少なくとも見えている部分は近代に改修を受けている。これで手すりが無ければすごい物件になったかもしれないが・・・。この時は時間的な余裕もなく、スルーするしかなかった。そして3カ月後の11月、リベンジの時はやってきた。

 

           十津川対岸歩道(仮)攻略戦 壱につづく

 

稲又森林鉄道12(完)

 

前回で一応本線の探索は終了したが、まだ未踏破の部分がある。それは本線の片洞門から大崩落までの区間と、支線の分岐点から切り通しまでの区間である。はっきり言って蛇足とも言えるが最後までお付き合い願いたい。

まずは本線のほうだが、大崩落の右側あたりで登れそうな場所に取り付き、後はひたすら登る。

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軌道跡に到達し、右、つまり下流方向に進むが結果的に前回の到達点にはたどり着けなかった。

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これは無理。谷間の向こう側に浅い切り通しの路盤が確認できるが、迂回は絶対無理。というか現役時代にどのように木橋を組んだかすごく気になった。残りはそんなに無いはずなのでこちら側はここまでとした。そして、

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反対側の大崩落の端まで来たが驚いたことにわずかに踏み跡が確認できた。記事にはしてなかったが前回反対側の端まで探索済みで、自分は無理して渡る必要性が無かったため本線はこれで終了とした。

一方で支線のほうはもう少し難易度が高かった。まず本線との分岐は稲又谷の一つ隣の沢を渡る橋付近で分岐していたと思われる。沢の右岸に沿って軌道にしては広目の道が通っているが、これは本流沿いの燃料庫らしき小屋(堰堤の工事用?)で途切れていた。正解はこの道に削られて分かりにくいが、下の写真の中央を真っ直ぐ進むルートである。

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この後沢沿いはしばらく穏やかだが、本流に出てしばらくすると難所にさしかかる。下の写真はそこを越えて振り返ったもの。

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そして見どころの断崖絶壁!すごいところを通っていると改めて思いました。

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このあと植林地の中に年代物の廃車体を見つけたりして、一話の切り通しに到達することが出来た。本線と支線の最終地点が今ひとつ確信を持てなかったが、とりあえずこれにて稲又森林鉄道はコンプリート!

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                 稲又森林鉄道 完

稲又森林鉄道11

落葉や土に埋もれて一部しか見えていないが、これまでの探索の中では最もレールが露出していた。下の写真では左側と右上とで複線のレールが確認できる。

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転車台跡のようにも見える途切れたレールと円形状のくぼみ。それっぽく見えるけどわかりませんでした。

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そして平場の奥に緩やかな登り坂の軌道跡が続いていたが、少し登ったところの広場でレールを1本見つけたのを最後にその先の痕跡を見つけることが出来なかった。

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長々と続けてきたが本線の探索はこれで終了である。あとはやり残した部分についてもう少しお付き合い頂きたい。

                稲又森林鉄道12へ

 

 

稲又森林鉄道10(改)

橋台の付近は崖のため谷を渡ることが出来なかったが、少し戻った地点で谷へ降りることが出来た。そして対岸の斜面上に埋もれた1本のレールがこの上にも軌道があることを指示していた、と、この時はそう思ったのだが・・・

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               崖の上に待っていたものは

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        これまた前情報に無かった予想外の代物だった。

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 前述したが、インクラインの麓に事務所があったのは知っていたがこちらの事務所(宿舎?)は知らなかった。だいぶ壊れているがそれでも原型をとどめている。

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遺構も遺物も盛り沢山である。この場所は大きな平場になっており、事務所を作ったのもうなずける。また、切った木を一時保管する中継土馬としても使っていただろうと思われる。更に・・・

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部分的とは言えこれまでと違ってちゃんと2本のレールが露出している!どちらかというとこっちのほうが嬉しかった(笑)そしてこの探索もおわりに近づいていた。

 

                  稲又森林鉄道11へ

 

稲又森林鉄道9

隧道だ!時前の情報には無かったのでこれは嬉しいサプライズ!

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しかも足元に犬釘付きの枕木も発見!

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旧線無しの素掘り隧道である。

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朽ちた枕木とのコラボが素晴らしい・・・

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で2分も歩かないうちにこれである。後方へ前進!河原から迂回!

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その後は謎の鉄製桟橋(?)ー他には見なかったーを見たり、河原へ降りるまでいかない難所を何か所か越えたりして大きな支流の1つに入っていく。

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そして目の前に立派な橋台と深い谷が姿を現す。

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