人生崖っぷち(物理)

森林鉄道、廃道、廃隧道など

気田森林鉄道 3 植田~門島

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小石間隧道を抜け気田川沿いに進むと植田の集落に出る。写真の左の道は堤防沿いに、右の道は集落の中を進む。軌道はどこを通っていたのだろう?ちなみに貯木場のある篠原からこの植田までが昭和10年に最初に開設された区間である。

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植田の集落

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集落を抜けると道は合流する。軌道跡はどちらかの道に沿っていたと思うのだが。

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ここから車道は坂道を登っていくが軌道跡は・・・

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車道の横の平場が軌道跡だ。

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少し先の車道上から振り返って。軌道跡は車道と気田川の間を進み青い屋根の家の前に出てくる。ここは未踏破だ。なんか藪が凄そうというのと、発電関係の敷地っぽいのを横切っていそうなので気が進まない。

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家の前が軌道跡のようだ。

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電気の施設の前を横切り

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この小道が軌道跡だ。1車線の幅の狭い道で当時に近い雰囲気を残している。

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切り通しを抜けて

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気田ダムが現れる。ここは昭和4年に運用を開始しており、気田林鉄より古い。この小道はここへのアクセスルートになっている。

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 そして巨大な吊り橋の主塔が現れる。道はここで坂を登り上の県道に合流するが、もともとはこの主塔に通じていたように見える。そしてここで川を渡り右岸に移るのだが・・・この主塔は林鉄のものではないようなのだ。

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 河原に横たわるでっかいコンクリの橋脚。吊り橋の主塔があるのになぜか橋脚。そしてこの橋脚も林鉄とは関係ないようだ。実はこのすぐ上流で気田川に合流している石切川に架かっていた橋のものがここまで流れてきたらしい。なんてまぎらわしい。

実は以前春野町でここにあった林鉄の橋の写真を見たことがあるのだが、太い4本の橋脚を持つプレートガーターっぽい橋の姿が写っていた。(粗い白黒写真なので細部がよくわからなかったが)と同時にこの主塔も写っており、どうやら林鉄以前のものだと思われるが正体は不明。そしてここからは転用されていない純粋な廃軌道跡が始まる。

 

           NEXT気田林鉄 コンクリート橋梁群

土室川林用軌道ダイジェスト

気田林鉄の記事で行き詰まっているので8日に行った土室川の探索のダイジェストを。たまたま知ってる方が行くのを知ってストーキング・・もとい待ち伏せ・・便乗させてもらった。ちなみに5年ぶりの再訪だ。

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最奥部で昼飯食ってたら背後の川の斜面をクマが滑り降りてきたりしたが、楽しい探索でした。ちなみに雨のために行けなかった5年前の限界地点がこちら。

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一応ここが路盤なのだがダム湖に削られて跡形もない。しかしこの先にアレがあると今回教えてもらったので渇水期にリトライの予定。

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あいるびーばっく である。ちなみに探索後のラーメン最高でした。

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           気田林鉄はもうしばらくお待ちください

気田森林鉄道 2 仙郷橋~小石間隧道

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篠原貯木場を出ると右上の国道362と左下の杉川に挟まれて軌道跡は続いている。

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 やがて正面に”新”仙郷橋が見えてくる。平成生まれの新しい橋で、この橋の下をボックスカルバートのトンネルで抜けると・・・

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 コンクリートアーチ橋 ”仙郷橋” が現れる。

 

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 08年~12年の仙郷橋でした。ところが先日久方ぶりに訪れてみると・・・

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 いつの間にか欄干が白く塗られていた。ちなみに右上に見えるのが国道362号と篠原トンネルで、見て分かるように高低差があるので車からだと気付きにくい。

 

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 杉川を渡って右岸を進む軌道跡。写真は起点向き。

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軌道跡を横から見るとささやかなコンクリの桟橋?があったりする。

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途中に建物があり、そこから先は車が通れるように整備されている。

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 軌道跡は県道389号に合流して北に向きを変える。

 

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 すぐにトンネルが姿を現す。気田林鉄最長のトンネルである小石間隧道だ。現在は車道に転用されているが1車線分の広さしかなく、中間地点の退避所に対向車がいるか確認してから侵入しなければいけない。ちなみに写真の右側の集落の中に”一休”という蕎麦屋があるが十割そばがおいしくてお気に入りである。

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 上の写真の右端に切れているごみ置き場の隣に立派な石碑がある。裏にも文章があるはずだが真横に民家があるのでいつも尻込みしてしまう。

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 写真から分かるように中間地点から出口までは角度がついているため見えない。

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 北側の坑門。隧道を抜けると本流である気田川にぶつかり、川沿いに進んでいく。

 

 

            NEXT気田林鉄 植田~門島

 

 

気田森林鉄道 1 篠原貯木場

 

*このレポートは起点の貯木場から最奥部に向けて紹介していきますが、その時の気分や好みで探索を繰り返したので時系列がバラバラになっています。

 

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ここが気田森林鉄道の起点である篠原貯木場の跡地。2012年4月撮影。この場所は気田川の支流の杉川によって囲まれた半円形の土地であり、昔の写真を見ると円の外周に沿って軌道が通っていたようだ。

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軌道跡

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 振り返ってみたところ

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東京営林局の「きょうかいみだしひょう」が立っていた。土地の境界を示すものだ。

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そしてネット柵の支柱には廃レールが使われていたりしたが、2年後の14年に再訪すると・・・

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空き地が太陽光発電所になってネット柵は消えてしまっていた。もったいない。しかし前回見落としていたものを発見。

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枕木と廃レールが側溝のふた?に

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しかも犬釘付きだ

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その中に1本だけ数字が刻まれた釘が。1958製の鉄道くぎ?これは調べてもよく分からなかった。そして、ここから気田川沿いに上流を目指して軌道は進んでいく。

 

              NEXT気田林鉄  仙郷橋

 

気田森林鉄道 0

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気田森林鉄道「仙郷橋」。これは自分が初めて撮った林鉄の写真だ。静岡県西部の山奥に位置するこの森林鉄道は本線の全長が33km。初めて歩いた林鉄であり、最も多く訪問した林鉄でもある。少し長いレポートにお付き合い頂きたい。

 

               気田森林鉄道 1 へ続く

東北遠征日帰りの旅 さん (完)

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ここはJRの赤倉温泉駅の近く。のどかな田園風景が広がっているが・・・

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田んぼの向こうに見える堰堤と鉄橋。これが見てみたかったもう一つの物件だ。

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大森山林鉄の明神川橋梁。細い、しかし長大なプレートガーターの元林鉄の鉄橋である。

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橋の南側は文字通り緑に呑まれている。上へ通じる道らしきものがあったが、激藪と泥のせいで断念した。しょうがないので地図を片手にう回路をさがすことにする。

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畑のあぜを通り、藪をかきわけてなんとか上側に出ることが出来た。

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場所的に考えるとここのようだが・・・ここ?

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しかし藪をかきわけた先には通行止めと別ルートを示す看板が。そして・・・

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 いい景色だ。の一言につきる。できれば渡ってみたかったが自重した。(丸見えだし)

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 もしもう一度来ることがあれば藪のない季節に来たいものだ。さて、これで目標はクリアしたわけだが暗くなるまでにはまだ時間があるし、ここまで手軽に来れるような距離でもない。というわけで時間の許す限り軌道跡を探索することにした。

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 しかし林道でアブにたかられただけであえなく退散。最後にケチがついたと思っていたら車道の対岸にナニカが見えた。回り込んで探してみると、どうやら右の道が怪しい。

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 あれは・・・

 

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 まさかの木橋。木の部分の古さから見て林鉄時代のオリジナルか?にしてはこのメインの橋脚のみ総コンクリというのは見たことが無い。うむ、わからん。

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 鉄パイプのつっかえ棒はともかく、草木に隠れていたこの小さな橋脚はオリジナルか?

でもメインがコンクリでサブが木製というのもなんかちぐはぐだ。そもそも本当に林鉄のものなのかも断定出来ない。でも、貴重な木橋だからぶっちゃけ半分ぐらいはどうでもいいやと思っていたりもする。

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路盤(?)と思しき道の横には小さな池があった。

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池は・・・レール!?

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池のくびれた部分にかけられた木の橋の隣になぜかレールが。しかもポイントのやつだ。この土地の地主さんナイスだ!あと不法侵入してしまい申し訳ありません。

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池に架かるレールの向こうには木橋が・・・いい景色だ。

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満足して帰ろうとしてふと気がついた。ここが軌道跡だとすると・・

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田んぼの用水路の上のコンクリの隙間から木の桁が見えている!

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しかし流石にこれはなんとも言い難い。当時のモノだったらいいなあと空想しつつ東北でのミッションを終え帰宅の途に就いたのだった。

 

 

                東北遠征日帰りの旅 完

東北遠征日帰りの旅 に

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途中で立派な旧橋を見かける。座主橋という橋の旧橋だ。

 

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 現在の橋の銘板の上に門のミニチュア?正体はこの数十分後に判明した。

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現存する江戸時代の番所の門がその正体だった。なんだか観光っぽい(笑)

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 ちなみに旧橋のむこうに旧旧橋の跡があった。こちらはダムに止めをさされたのか。

 

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そんなこんなで更に進むと目的地が近づいてきた。宮城、秋田、岩手の県境に位置する山々の一角が今回の第一目標だ。

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登山、観光用の駐車場に車をとめて歩くこと数百m。

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見えた。あれが・・・

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木のレールの上に鉄板を張って補強されたという木製レールだ。

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流石に鉄の部分はほとんど残っておらず、木製のレールと枕木も一部しかない。

 

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 550kmのドライブに見合うものを見たと思う。林鉄の木橋と一緒で一期一会だ。第一目標クリアということで第二目標を目指す。が、その途中で思わぬアクシデントが!

 

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 走行中の車の50mぐらい前を黒い影が駆け抜けた。野生のくまだ。散々山奥の軌道跡とか歩いているのにまさかこんなところで人生初遭遇するとは。写真は慌てて車を停めて振り返ったところ。少ないとはいえ民家が点在していたので警察に通報した。毛並みの黒さがとても印象に残った。f:id:msx4:20180812225808j:plain

 走っていた国道の横をふと見るとJR陸羽東線のプレートガーターと古そうな旧道らしき橋が見えた。良いロケーションだ。

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 タイミング良く通った電車と一緒にパシャリ。

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 なぜか上部構造物はボロボロだった。素材の関係か?

 

         東北遠征日帰りの旅 さん へ続く    

                          参考サイト 山さ行がねが