人生崖っぷち(物理)

森林鉄道、廃道、廃隧道など

山梨の林用軌道へ再戦 1

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山梨のとある林用軌道へ行ってきた。レールは無く、橋も無い。だが1本の隧道がある。以前あるブログで記事を見て行ってみたのだが、その日2つめの探索があだとなり夕暮れのためにタイムアップ。隧道手前で泣く泣く撤退するはめになった。今回はリベンジだ。ちなみに上の写真は探索前に寄った朝の勝沼堰堤。記事とまったく関係はない(笑)

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今回はアルピニスト・オプローダーであるみずさんと合同探索。

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林道を歩き始めて予想外だったのは日陰の場所だけだが雪が積もっていたこと。

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しかも所々溶けて凍った場所があり、地味に注意して歩く羽目になった。しかしこれが何を意味するのかこの時点では分かっていなかった。

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しばらく歩くと林道の下に潰されなかった廃線跡が姿を現す。その直前にうろ覚えで全然違う場所をドヤ顔でここが軌道跡ですと案内していた自分がいたりする(笑)

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かなり大きな沢で一旦軌道跡は途切れる。吊り橋の主塔(?)の残骸らしきものがあったが、もしそうなら後年のものだろう。

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 林道で沢を迂回すると再び眼下に積雪で姿を現した軌道跡が。とこの時は思い込んでいた。

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橋を渡って林道の終点になる。

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以前と同じようにこの沢を下って本流を渡河し、軌道跡を目指そうとする。が・・・

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最後は小さな滝になっており、ロープが張ってある岩壁を巻いて下に降りるのだが、足場の岩棚が見事に凍り付いている。無理だ!冬場の探索がこんなところで裏目に出るなんて。

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残念ながら撤退する。しかしこのままでは終わらない。

 

          山梨の林用軌道へ再 戦 2へ 

気田森林鉄道 4 コンクリート橋梁群 後編

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 かなり大きなコンクリートアーチ(?)姿を現した。上部は土砂が溜まっていて横から見なければその存在に気付かないほど斜面の1部と化している。f:id:msx4:20181130151046j:plain

 近寄ってみると実際には橋でなく、岩盤と一体化した桟道のような造りになっている。

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なんだろう?支保工?雑なコンクリートで固められた木製の柱の残骸と、それが刺さっていた穴が確認できる。

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次に現れるのは林鉄でよく見られるコンクリート柱の橋桁のタイプの橋だ。

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 橋台もコンクリート製でかなりしっかりした造りだ。

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橋の下にあった謎の穴。最初はコンクリ橋以前の木橋のものかと思ったが、さっき見た支保工(?)のような簡易な造りだ。このコンクリ橋造るのにここに柱が必要にも見えないんだが。結論。分からない。

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 上流側には枕木が残されている。苔むしていい感じだ。

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 お次も同じ形のコンクリ橋だが、橋脚無しの小さな橋だ。ここは橋よりも石垣のほうが目についた。

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 奥に小さな滝が見える。いい眺めだ。f:id:msx4:20181130214114j:plain

 場所によって石垣とコンクリート壁が使い分けられている。そして登場する真打ち。

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夏場だと分かりずらいので11年冬に撮った写真にチェンジ。

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 スマートなコンクリートアーチ橋と小さな橋が連続している。真打ちというのは気田林鉄で自分が1番好きな橋だから(笑)

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ちなみに今年再訪した時にコンクリートの破損が見受けられた。出来れば長生きして欲しい。

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 これらは12年秋。f:id:msx4:20181201222625j:plain

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この区間で見かけた唯一のコンクリートの排水口。f:id:msx4:20181201222851j:plain

 コンクリートアーチ風桟道もどき路肩。地味に好き。

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片洞門の1歩手前というべきか。 

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1部活用されていたような場所もある。・・・・私有地じゃないよね。

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そして小さな沢を渡るがここは橋台のみ残る。木橋だったのだろう。この先は特に路盤の状態が悪く、下から見ても木が茂って見えにくい。だが、そんなに歩く必要はない。すぐに現れる。

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            気田森林鉄道 5 森山隧道 へ続く

気田森林鉄道 4 コンクリート橋梁群 前編

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軌道はここで左岸から右岸に渡っていた。気田林鉄で最長の橋が架かっていたらしい。残っていればともったいない感じがするが、すぐ下流にダムがあるので安全のために撤去したのではなかろうか?橋脚は流れてきてるけど。そして川を渡ると・・・

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橋台と主塔が並んで現れる。軌道は左の橋台のほうだ。

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橋台の下から反対側を見ると道路からは確認しにくい起点側の橋台が見える。そして川の中ほどに橋脚の残骸とは別にコンクリの基礎が見える。これが本来の林鉄の橋脚跡だ。

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また足元にも流れに隠された四角い橋脚跡が見えた。さて、ここからは生の廃線跡だ。

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 いきなり隧道!ではなく、落石覆い(?)が現れる。

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 断面は左右非対称だ。実はこの上を何かが通っていたようだ。

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 藪がひどいのでこれは冬の写真。

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 上はこんな感じだが正確な情報がないのでここはスルー(笑)

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ロックシェードを抜けて 角を曲がる。軌道跡だ。

 

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すぐに崩落

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高巻きで突破

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振り返ると石垣

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高巻きが難しい場所は河原へ。ウェーダー装備で水陸両用だ。 

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そして巨石がごろごろ転がる河原の向こうにそれらは現れ始めた。・・・・橋梁群はこれからでますよ(笑)

 

        気田森林鉄道 4 コンクリート橋梁群 後編 へ続く

 

気田森林鉄道 3 植田~門島

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小石間隧道を抜け気田川沿いに進むと植田の集落に出る。写真の左の道は堤防沿いに、右の道は集落の中を進む。軌道はどこを通っていたのだろう?ちなみに貯木場のある篠原からこの植田までが昭和10年に最初に開設された区間である。

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植田の集落

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集落を抜けると道は合流する。軌道跡はどちらかの道に沿っていたと思うのだが。

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ここから車道は坂道を登っていくが軌道跡は・・・

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車道の横の平場が軌道跡だ。

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少し先の車道上から振り返って。軌道跡は車道と気田川の間を進み青い屋根の家の前に出てくる。ここは未踏破だ。なんか藪が凄そうというのと、発電関係の敷地っぽいのを横切っていそうなので気が進まない。

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家の前が軌道跡のようだ。

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電気の施設の前を横切り

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この小道が軌道跡だ。1車線の幅の狭い道で当時に近い雰囲気を残している。

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切り通しを抜けて

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気田ダムが現れる。ここは昭和4年に運用を開始しており、気田林鉄より古い。この小道はここへのアクセスルートになっている。

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 そして巨大な吊り橋の主塔が現れる。道はここで坂を登り上の県道に合流するが、もともとはこの主塔に通じていたように見える。そしてここで川を渡り右岸に移るのだが・・・この主塔は林鉄のものではないようなのだ。

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 河原に横たわるでっかいコンクリの橋脚。吊り橋の主塔があるのになぜか橋脚。そしてこの橋脚も林鉄とは関係ないようだ。実はこのすぐ上流で気田川に合流している石切川に架かっていた橋のものがここまで流れてきたらしい。なんてまぎらわしい。

実は以前春野町でここにあった林鉄の橋の写真を見たことがあるのだが、太い4本の橋脚を持つプレートガーターっぽい橋の姿が写っていた。(粗い白黒写真なので細部がよくわからなかったが)と同時にこの主塔も写っており、どうやら林鉄以前のものだと思われるが正体は不明。そしてここからは転用されていない純粋な廃軌道跡が始まる。

 

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土室川林用軌道ダイジェスト

気田林鉄の記事で行き詰まっているので8日に行った土室川の探索のダイジェストを。たまたま知ってる方が行くのを知ってストーキング・・もとい待ち伏せ・・便乗させてもらった。ちなみに5年ぶりの再訪だ。

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最奥部で昼飯食ってたら背後の川の斜面をクマが滑り降りてきたりしたが、楽しい探索でした。ちなみに雨のために行けなかった5年前の限界地点がこちら。

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一応ここが路盤なのだがダム湖に削られて跡形もない。しかしこの先にアレがあると今回教えてもらったので渇水期にリトライの予定。

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あいるびーばっく である。ちなみに探索後のラーメン最高でした。

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           気田林鉄はもうしばらくお待ちください

気田森林鉄道 2 仙郷橋~小石間隧道

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篠原貯木場を出ると右上の国道362と左下の杉川に挟まれて軌道跡は続いている。

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 やがて正面に”新”仙郷橋が見えてくる。平成生まれの新しい橋で、この橋の下をボックスカルバートのトンネルで抜けると・・・

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 コンクリートアーチ橋 ”仙郷橋” が現れる。

 

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 08年~12年の仙郷橋でした。ところが先日久方ぶりに訪れてみると・・・

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 いつの間にか欄干が白く塗られていた。ちなみに右上に見えるのが国道362号と篠原トンネルで、見て分かるように高低差があるので車からだと気付きにくい。

 

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 杉川を渡って右岸を進む軌道跡。写真は起点向き。

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軌道跡を横から見るとささやかなコンクリの桟橋?があったりする。

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途中に建物があり、そこから先は車が通れるように整備されている。

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 軌道跡は県道389号に合流して北に向きを変える。

 

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 すぐにトンネルが姿を現す。気田林鉄最長のトンネルである小石間隧道だ。現在は車道に転用されているが1車線分の広さしかなく、中間地点の退避所に対向車がいるか確認してから侵入しなければいけない。ちなみに写真の右側の集落の中に”一休”という蕎麦屋があるが十割そばがおいしくてお気に入りである。

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 上の写真の右端に切れているごみ置き場の隣に立派な石碑がある。裏にも文章があるはずだが真横に民家があるのでいつも尻込みしてしまう。

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 写真から分かるように中間地点から出口までは角度がついているため見えない。

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 北側の坑門。隧道を抜けると本流である気田川にぶつかり、川沿いに進んでいく。

 

 

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気田森林鉄道 1 篠原貯木場

 

*このレポートは起点の貯木場から最奥部に向けて紹介していきますが、その時の気分や好みで探索を繰り返したので時系列がバラバラになっています。

 

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ここが気田森林鉄道の起点である篠原貯木場の跡地。2012年4月撮影。この場所は気田川の支流の杉川によって囲まれた半円形の土地であり、昔の写真を見ると円の外周に沿って軌道が通っていたようだ。

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軌道跡

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 振り返ってみたところ

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東京営林局の「きょうかいみだしひょう」が立っていた。土地の境界を示すものだ。

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そしてネット柵の支柱には廃レールが使われていたりしたが、2年後の14年に再訪すると・・・

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空き地が太陽光発電所になってネット柵は消えてしまっていた。もったいない。しかし前回見落としていたものを発見。

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枕木と廃レールが側溝のふた?に

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しかも犬釘付きだ

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その中に1本だけ数字が刻まれた釘が。1958製の鉄道くぎ?これは調べてもよく分からなかった。そして、ここから気田川沿いに上流を目指して軌道は進んでいく。

 

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