人生崖っぷち(物理)

森林鉄道、廃道、廃隧道など

紀伊半島の森林鉄道・林用軌道群

紀伊半島の森林鉄道・林用軌道群④ 亀谷森林鉄道 5

謎の金具は気になったが、それ以上に気になったのが前方だ。路盤の痕跡が見えない。 少し進んでみたがどう見ても路盤はない。百歩譲って木製桟道の作業軌道・・・もなさそうだ。 どうやら路盤は金具を見つけた地点(写真)が終点だったようだ。戻った後、念…

紀伊半島の森林鉄道・林用軌道群④ 亀谷森林鉄道 4

レールだ。僅かに顔を出している。 やはりレールが残る軌道跡は好ましい。 小森谷に沿って走っていたこの森林鉄道は途中で西から合流する中津川沿いに入っていく。そのため途中で左に曲がるわけだ。何が言いたいかと言うとどの写真のあたりで中津川に入った…

紀伊半島の森林鉄道・林用軌道群④ 亀谷森林鉄道 3

ここからは自己責任で。あと、記憶が風化しつつあるのでコメントに関しては間違ったことを言っている可能性があります。あしからず。 大阪営林局の看板だ。 今までと同じような道が続いているがこちらは”半ば”廃道だ。 前方に谷が見えてきた。 岩盤をえぐっ…

紀伊半島の森林鉄道・林用軌道群④ 亀谷森林鉄道 2

いかにも軌道跡という感じの道が始まった。 石垣と木橋だ。 苔むした石垣は林鉄時代のもので白い石垣と木橋は遊歩道化で後付けされたものか。 切り取り工の岩壁の下を進む。 少し分かりづらいが遊歩道は中央に見える木橋まで下って、向こうに見える軌道跡ま…

紀伊半島の森林鉄道・林用軌道群④ 亀谷森林鉄道 1

2016年10月に探索した亀谷森林鉄道は高野山のちょっと南にある森林鉄道だ。 高野山から国道371号線を南下し、和歌山県田辺市の龍神村で左折して右に行く。(ループ橋) 日高川沿いに進むこと数キロ。 小森谷渓谷へと入っていく。 この小森谷遊歩道…

紀伊半島の森林鉄道・林用軌道群② 南古谷川林用軌道(仮)その8

沢を渡る林道の橋の下に来た。軌道も橋があったはずだが、橋台どころか前後の路盤もあやふやだ。 しかし、よーく見ると・・・(左真ん中のあたり、路盤のなごりに見えるような気がする) レールが顔をのぞかせている。 もう少し進んだ先にも 埋もれたレール…

紀伊半島の森林鉄道・林用軌道群② 南古谷川林用軌道(仮)その7

一瞬竹かと思ったが紛れもなくレールが眼下の斜面から飛び出している。 よーくそのあたりを見渡すと他にもレールがあるのを見つけた。間違いなく林道と河原の間に軌道跡がある。完全に散歩モードだったので慌てて装備を整えるために車へと走った。 急いで戻…

紀伊半島の森林鉄道・林用軌道群② 南古谷川林用軌道(仮)その6

南古谷川林用軌道(仮)その1 リンク https://msx4.hatenablog.com/entry/2018/02/14/000039 コロナが悪化する直前、とある物件を再探索して自分の目が節穴だったことを確認した後、予定外の時間ができたので久しぶりに南古谷川に寄ってみた。時間も3時近…

二ノ俣森林鉄道ダイジェスト

先日行ってきた三重の二ノ俣森林鉄道をダイジェストで ここより奥にある二ノ俣支線や高度差700m上方の大台ヶ原に続く軌道など幾度となく訪れた場所だが、ここはスルーしてきたので今回の探索に便乗させてもらった。 が、 軽い熱中症になってしまい同行者…

紀伊半島の森林鉄道・林用軌道群③ 端郷林用軌道

情報源はまたまた日本鉄道旅行地図帳。和歌山県の古座川町に軌道跡を示すラインが描かれている。地図と見比べると古座川の支流の久留美谷という場所のようだ。2014年紀伊半島縦断の際に軽く立ち寄ったというか、ぶっちゃけ下見レベルの探索。 ここがその…

紀伊半島の森林鉄道・林用軌道群② 南古谷川林用軌道(仮)その5(完)

前回少しだけ歩いた軌道跡を今度は林道から眺めながら歩いていく。 しばらく歩くと川はだんだん浅く狭くなってきた。 橋台を見つけた、が、この辺から軌道がどちらを通っていたのか分からない場所が増え始める。崩れているのか、桟橋で越えていたのか、林道…

紀伊半島の森林鉄道・林用軌道群② 南古谷川林用軌道(仮)その4

南古谷川に沿って進んでいく。予想以上に状態はいい、即ちとても気持ちが良い。 たまに崩れていたりするが、場所によっては石垣の断面が見えて興味深かったりする。 見事な石垣が目を楽しませてくれる。 更に渓谷の景色も素晴らしい。 片洞門ばりに突き出た…

紀伊半島の森林鉄道・林用軌道群② 南古谷川林用軌道(仮)その3

前回から2週間後、再びこの地を訪れた。道路幅が広がった場所に車を停め、今来た方向ー下流方向を向いたところだ。 一旦戻って前回は行かなかった川の右岸に沿った道を進んでみることにする。ふと橋から河原を覗いてみた。すると・・・ レールだ。前回は気…

紀伊半島の森林鉄道・林用軌道群② 南古谷川林用軌道(仮)その2

川の向こう岸に石垣が見える。つまり、林道に潰されていない軌道跡が残っているのだ。これは個人的に一番うれしいパターンだ。手つかずの軌道跡を歩いて楽しむのと、側面から眺めて楽しむのと、両方楽しめるからだ。 川幅が狭まったところで渡河して路盤によ…

紀伊半島の森林鉄道・林用軌道群② 南古谷川林用軌道(仮)その1

ここは和歌山県有田川町。有田川をさかのぼっていくと(最終的に高野山に出ます)写真の光景が目に飛び込んでくる。「栗生の巌」。注連縄の掛かった立派な大岩がそうである。ちなみに栗生は地名であおと呼ぶ。そしてその隣に味がありそうな橋が小さく写って…

紀伊半島の森林鉄道・林用軌道群② 南古谷川林用軌道(仮)

毎度お馴染み新潮社の鉄道旅行地図帳。矢印が示す軌道のライン。資料、これだけ。 じゃあ行こうか。 紀伊半島の森林鉄道・林用軌道群② 南古谷川林用軌道(仮)その1へ

紀伊半島の森林鉄道・林用軌道群① 妹尾森林鉄道 3(完)

軌道跡が土砂に呑まれた場所から車道に上がってみる。ちなみに土砂、というか河原へ降りるランプの先に軌道跡は確認出来なかった。 しかし、しばらく進んだ先ぐらいで(気づいたのは帰り道で正確な場所を覚えていない)道路の上に石垣が。最初は砂防用のもの…

紀伊半島の森林鉄道・林用軌道群① 妹尾森林鉄道 2

河原の砂利の中から石垣の小道が姿を現していた。軌道跡だ。 曲がり角を岩の切り通しで抜けていく。 その先に路盤はない。桟道を通していたのだろう。 その先の植林地帯には石垣が残っていた。 川沿いに軌道跡は続く。ここの乱積みの石垣が何故か印象に残っ…

紀伊半島の森林鉄道・林用軌道群① 妹尾森林鉄道 1

ただ今17年2月、ここは和歌山県日高川町の猪谷橋。橋の右側にある日高川に左手から猪谷川が合流しており、この猪谷川沿いに妹尾林道ー妹尾森林鉄道があったらしい。ちなみに資料は「日本鉄道旅行地図帳」の5万分の1白地図に描かれた大まかな軌道と妹尾…

紀伊半島の森林鉄道・林用軌道群

林鉄業界で紀伊半島といえば高野山森林鉄道や大杉谷森林鉄道などが有名だが、その他にも大小様々な軌道が存在していた。(ググってみたら3番目にうちの十津川村の記事が出てきた(笑)その中でもわずかでも遺構が残り、尚且つあまり紹介されていない軌道にスポ…

十津川村の林鉄廃隧道群(?)07 (完?)

何か黒っぽい丸い影が見えた瞬間ここ十津川で3度目の雄たけびを上げながら突進した。 まさかの3本目!!!間違いなく人工の穴だ!旧隧道?奥はどうなってる?貫通してるのか?閉塞か?ちくしょうなんでこんな時にメインのライトを忘れちまったのか。(現在…

十津川村の林鉄廃隧道(?)06

そこは山の斜面を掘り下げて作ったちょっとした広場になっていた。それは少しもおかしくない。おかしいのは地面の高さで隧道の床面との高低差が1mちょっとある。 坑門の前にコンクリの基礎のようなものがあるから元からこの高さであったことは間違いない。…

十津川村の林鉄廃隧道(?)05

まさかの2本目である。何か変だと思いはじめた。何故なら今いるこの場所は蛇行した支流の栗平川によって半島状になっており、国道の高原隧道の坑門から真横に1kmちょい進むとぐるりと回って反対側の出口にぶつかり、2kmも進むと小さいほうの高原隧道、…

十津川村の林鉄廃隧道 04

前回より3カ月後の2014年11月、2度目の探索のため再び十津川村を訪れた。下の写真は風屋大橋から高原隧道を写したものだが、右の街灯の電球あたりの高さに隧道が通っていたと思われる。現隧道の上に旧隧道というのはよくあるパターンだが、ここに現道とクロ…

十津川村の林鉄廃隧道 03

驚いた。終点を探しに来たのに更にその先があったことに。当たり前のことだがトンネルを掘るほうが普通に道を作るより手間も金もかかる。その手間をかける価値もしくは目的があったわけだ。というのは落ち着いてから思ったことで、見つけた時は雄たけびをあ…

十津川村の林鉄廃隧道 02

翌朝、昨日敗退した地点より少し進んだところで斜面に突入する。ちょうど写真の左端のあたりである。 そして昨日降りることが出来なかった崖の下に到達する。その先は緩やかな坂になっており、すぐに分岐が現れる。まっすぐな道と上に向かう坂道だ。 この時…

十津川村の林鉄廃隧道 01

これはかって奈良県十津川村を走っていた森林鉄道の写真である。十津川村の風屋大橋のそばを起点とし栗平川の奥地を目指していた民間の軌道で、我がバイブルである鉄道旅行地図帳にも載っていないこのネタは同人誌「日本の廃道」様の”三里越え”という峠道の…