これが森山隧道の上流側である。距離的に予想がついたが、入口付近が崩れて閉塞しているようだ。ちなみに今回使用している写真は全て2011年のもの。
坑門自体が潰れているが、わずかに残ったアーチが隧道の存在を知らしめている。
坑門の近くに小さな作業道があり、登ってみると稜線にこれまた小さな切り通しがあった。しかし切り通しの向こう側にはパッと見道は見えず、急斜面が広がっていた。
森山隧道を後にして軌道跡の小道を歩いていくと、苔むした小さな木橋があった。形状的に当時のものではないだろうがとてもいい感じだ。それと今回使っている写真だが、この時は県道から森山隧道に向けて探索したため進行方向とは逆の、起点を向いた写真が多くなっているのでご了承ください。これは起点向き。
未舗装の道を抜ける手前で川沿いの崖が崩落しており、そこにレールが顔を出している。といっても桟道の材料にレールが使われているというのが正しいのだが、見ての通りボロボロの状態である。
アスファルトで舗装された道路部分を通りぬけ、その先の茶畑を越えると廃道部分の軌道跡になる。このあたりはだいぶ路盤が崩れたり埋もれていたりする。2枚目は起点向き。
崩落地点を何カ所か越えるとコンクリート製の橋台のみが残る神沢を越える。
そしてこの区間では最後のコンクリート橋。いや、桟道だ。写真を見てもらえば分かると思うが、凝っているというかなんというか、変わった造りをしている。
ちいさな橋の跡を何カ所か越え、
県道に近づくにつれて作業に使われているせいか路盤の荒廃は少ない。
県道と合流。ここから軌道跡は上流の門桁集落の手前までほぼ車道になっているので廃道部分はこれで一区切りだ。次回は車道化した部分に点在する遺構を紹介していきたいが、これ以外のネタもたまりつつあるので予定は未定とさせていただきます。はてさて。