兵庫県の北部、新温泉町を流れる岸田川。その上流部にあったのが霧ヶ滝森林鉄道。情報源は毎度おなじみ新潮社の日本鉄道旅行地図帳の路線図。しかし地形図と見比べてもいまいち軌道跡がはっきりしない。とりあえずネットにあがっていた上部軌道の一つをメインに。
岸田川を南へ遡る。
途中の集落内にあったレール。車を運転しながらも、畑に立つ細い柱、手作りっぽい小屋、雑然とした物置などに目を光らすと出てきたりする。
最奥の集落の横からテープを目印にえっちらおっちら斜面を登っていくとコンクリートの遺構を発見。これが索道の基礎に違いない。
稜線を切り通しで抜けて支流の谷へ入る。林鉄の名にもなっている観光名所 ”霧ヶ滝” がある谷だ。
この上部軌道で最大の遺構がこのコンクリート橋。近くにレールも転がっている。
桁が半分しか残っておらず人が渡らないせいか緑の浸食が激しい。
犬釘付きの枕木がたまに顔を出している。
城壁のような橋台。しかし橋自体は一つの橋桁を除いて全て落橋している。
路盤自体はかなり安定している。登山道として使われていたせいだろうか。
最後は急角度に崩落している地点で撤退。倒木もあり見通しが悪いうえに右下で垂直の崖になっているようだったので無理はしない。下山後、集落に立っていた看板に3人だか滑落事故がありこの登山道は通行禁止と書いてあったのを発見。ここが現場だったのだろうか。
ともあれ今回の探索は断片的なもので終了。暑さに半分やられたせいもあるので次回はもっと涼しいときにチャレンジしたい。
霧ヶ滝森林鉄道 上部軌道 完