人生崖っぷち(物理)

森林鉄道、廃道、廃隧道など

紀伊半島の森林鉄道・林用軌道群② 南古谷川林用軌道(仮)その8

 

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沢を渡る林道の橋の下に来た。軌道も橋があったはずだが、橋台どころか前後の路盤もあやふやだ。

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しかし、よーく見ると・・・(左真ん中のあたり、路盤のなごりに見えるような気がする)

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レールが顔をのぞかせている。

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もう少し進んだ先にも

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埋もれたレールが。

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ここまで河原を歩いてきたが、これ以上は進めない。推定軌道跡のあたりまでよじ登る。

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 前方に石垣で出来た遺構が現れた。

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横を見ると滝の上部が見えた。地図にも出ている鮎返の滝だ。もしかして展望台の跡?それともやはり軌道跡の一部なのか?

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 その先はごっそりと路盤がなく、先のほうに続きが見える。一旦林道に退避する。

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 先ほど見えた路盤の続きがこの立て札の下あたりだが、少ししか残っていない。

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 その先はご覧のように河原まで直滑降。林道を造ったときに荒れてしまっている。

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 しばらく進むと林道上からなにか見えた。

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 ほんの1、2mだが石垣が残っていた。本来なら左右に延びているはずだが、ここしか残っていなかった。

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 その後も路盤はなく、たまに斜面からレールが突き出ているのみだった。

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 先はまだあるがそろそろ時間切れなのでここらで撤収。この軌道跡はまだまだ再調査の余地がありそうだ。

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 集落の外れに停めた車まで戻ってきた。

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 上の写真のもう少し先、車道の一段下に広場がある。もしかして土場の跡か?

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 この辺りの河原にもレールが転がっていた。紀伊半島の林鉄で半ば埋もれているとはいえこれだけレールが残っている場所があるとは。また再訪したくなるお気に入りの場所がひとつ増えた。

 

   紀伊半島の森林鉄道・林用軌道群② 南古谷川林用軌道(仮)その8 (完)

 

       次回予告 尾上郷森林鉄道  12 ダム湖に沈んでいた軌道跡 1

 

 

 

 

 

紀伊半島の森林鉄道・林用軌道群② 南古谷川林用軌道(仮)その7

 

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 一瞬竹かと思ったが紛れもなくレールが眼下の斜面から飛び出している。

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 よーくそのあたりを見渡すと他にもレールがあるのを見つけた。間違いなく林道と河原の間に軌道跡がある。完全に散歩モードだったので慌てて装備を整えるために車へと走った。

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急いで戻り、傾斜が多少緩やかなところから降りてみるとかなり崩れてしまっているが所々路盤がわずかに残っている。

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 場所によっては跡形もない。

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 一部だが石垣が残っているのを見つけた。

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 いや、それだけではない。

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 ここにも埋もれたレールが地面から飛び出している。そして

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痩せ細っているいるが 枕木だ!

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 ということはこの辺りのレールは外されずに放置されてしまったのだろうか。上流の林道対岸の路盤には何も残っていなかったがその差はなんだろう?

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 河原に降りてみた。

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外れたレールがゴロゴロ転がっている。 

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 これは最初に上から見つけたレールか。

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 路盤は跡形もないが、この中空に突き出たレールのおかげで軌道跡を見つけることができた。

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ボルトが出ている。場所によっては崩れているのではなく 桟道があったのかもしれない。

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 下から見上げた路盤。

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 土砂が堆積しているがここはまだ形が残っているほうだ。

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 上流方向へ進んでみると

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 大きめの沢とそれを渡る林道の橋が現れた。軌道跡は?

 

   紀伊半島の森林鉄道・林用軌道群② 南古谷川林用軌道(仮)その8へ続く

紀伊半島の森林鉄道・林用軌道群② 南古谷川林用軌道(仮)その6

南古谷川林用軌道(仮)その1 リンク

https://msx4.hatenablog.com/entry/2018/02/14/000039

コロナが悪化する直前、とある物件を再探索して自分の目が節穴だったことを確認した後、予定外の時間ができたので久しぶりに南古谷川に寄ってみた。時間も3時近くで、ちょっと覗いてみるかぐらいのつもりだった・・・・が、やはり自分の目は節穴だったのだ。

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 久しぶりに見る”栗生の巌”を横目に有田川を渡り、支流の四村川を遡る。

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途中で思わず停まってしまった場所。近くで見たら斜面に金属ネットが張られていたが、一瞬通れるのか?と思ってしまった。

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サイドミラーにピントが合ってボケてるが(笑)奥に小さく見える橋を渡って南古谷川に入る。

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集落の外れの空き地に車を停めて歩き出すが、林道はこんな感じですれ違いも出来ず停める場所もない。前回は2kmほど進んで辛うじて空いていたスペースに車を停めて奥に向かって探索をしたため、この辺りは手つかずだった。とは言え、川側はほぼ崖に近く山側も急斜面。対岸も平場など見えないとくればこの林道が軌道跡を改修したものだと思われた。

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林道の看板とクマ注意って鈴持ってこなかったぞ。

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下まで10mぐらいか(適当)。平らな河原が広がっているが降りれそうもない・・・・・・

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・・・・・・「あああああああっ!ああああああっ!」(当時の第一声)

レールが見えた。

  紀伊半島の森林鉄道・林用軌道群② 南古谷川林用軌道(仮)その7へ続く

初代清水谷隧道 IN WINTER 後編

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外の光がまぶしい。こちらも雪が積もっているがなんとか出られそうだ。

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初代清水谷隧道池田町側の坑門だ。

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1枚目の写真にも小さく写っていたが石碑がある。

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こちら側も道らしきものが見えたが雪でたどれそうもない。

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雪を、じゃなくて隧道を堪能したので帰路に就く。

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ここまで来るのも大変だったが、それでも当時はこの隧道のおかげで山を越えるよりもだいぶ楽になったに違いない。

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 無事下界に降り立った。

 

 

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9カ月後の15年10月。そういえば池田町側から登ったことが無かったなとぶらりと立ち寄った。

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2代目清水谷トンネルの坑門、というか坑門前のスノーシェッド。

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その横に初代に通じる道があり、案内板も立っている。舗装された道も新しそうだ。

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車で楽に登ることが出来た・・あれ?

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ゲートがつけられている!この9カ月の間にちょうど整備されたようだ。まあ、確かめてみたら横から入れるぐらいのゆるいゲートだったが。

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これも新しく設置されたと思われる案内板があった。

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石碑まわりも新しく整備されたようだ。にしても雪がないと全然違うし楽だ。

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 ついでに峠も覗いてみる。林道に断ち切られているが付近をよく探すと

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 つづら折りの峠道を見つけた。

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 清水谷の峠。今は車で一直線に突っ切るだけになったが、そこに至る最初の一歩がこの切通しだ。

 

          初代清水谷隧道 IN WINTER 完

初代清水谷隧道IN WINTER  前編

大変お待たせしました。雪道でスマホを無くしてしまいテンションだだ下がりでした。

 

転勤で引っ越しして2ヶ月ほど経った頃、近くに3世代のトンネルがあることを知った。福井県越前市と池田町を結ぶ清水谷トンネルがそれだ。思い立ったが吉日と、すぐ出かけたのはいいのだが・・・時は2015年1月。冬の北陸。ネットで記事はいくつも見つけたが真冬のレポはひとつもなかった(笑)

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 写真は3世代目にあたる新清水谷トンネルの越前市側。

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 トンネルの手前で左に曲がって旧道に入り・・・・入り・・・

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 真横にいたカモシカがなんだこいつという顔をしていらっしゃる。

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 なんとか100mぐらい歩いた。が、

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 無理。ガードレールが余裕で埋まっている深さの雪道はちょっと無理だった。素直に撤退した。

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 1週間後にリベンジした。我に秘策有り。

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 正面突破がむりなら、積雪の少ない林の中や水路沿いを歩いていくのだ。

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 雪をかき分けながらなんとか分岐にたどり着いた。右は2代目清水谷トンネルへと向かう道。左は初代清水谷隧道へと向かう林道だ。もちろん左を登っていく。

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 わずかだが流水で雪が溶けているところなどを歩いていく。

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 歩くこと1時間半。

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 どうやら到着したようだ。

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 初代清水谷隧道、越前市側坑門。

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 水没しているが深くはない。

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 中央部分で崩落しているが、割と状態はいいと思う。

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 崩落地点を乗り超える。

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 中央部は水が溜まっていない。

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池田町側の坑門に着いた。

 

          初代清水谷隧道IN WINTER  後編に続く