ネットで写真を見て知っていたが、実際に見てみると山を穿つというより地面に潜るという感じがした。
坑門の右側もそこそこの急斜面だが谷が深いという感じがしない。枝打ちされてて明るいし、作業道のせいで坑門の手前まで開けているからか。
隧道の前の掘割、というかこれがわずかに残った木馬道の跡だ。少しぬかるんでいる。
しかし隧道内が水没しているそうなので持参したウェーダーを装備済みだ。腰上までの水没隧道を突破した経験は伊達ではない。
捨てられた丸太や枝で地味に歩きにくい。
坑門は土砂が堆積して上半分だけが見えている。歪んだ3角形をしている。
坑門上から水がシャワーとなって流れ落ちている。向こう側の明かりと水面に反射した明かりが見えている。かなり長い。
すぐに水没しているがそこまで深くはなさそうだ。慎重に足を踏み入れるが泥に埋もれるということもない。
ありきたりな感想だが、綺麗な隧道だ。
下に溜まっているのも砂状で水がきれいに見える。
振り返って1枚。
飲み口が切れたガラス瓶が落ちていた。何の瓶だ?
小森さんがいた。赤色ライトなのはなんとなく。
隧道の真ん中に行くか行かないぐらいで水が引いて地面が現れた。
下は岩盤という訳ではないが固そうな平らな地面になっている。それにこの両脇は・・
白いのはカビのようだ。
崩落してガチガチに固まっている。
またもや水没したところに髪の毛が、ではなくて根っこのようなものが。少し気色悪い。
洞内で1番落石していたあたりで写真に白い靄が写る。急になんだ?
と思ったら荒くなった自分の鼻息だった。興奮を鎮めて平常心。
今度はもふもふの集団アパートだ。驚かさないよう通り抜ける。
出口が近づいてきた。それと地面の両端。これはやはり排水溝のように見える。
こちらの出口は入口以上に埋まって直接外が見えない。果たして外はどうなっているのか。
岩国と雲南の木馬道隧道 その4へ続く