人生崖っぷち(物理)

森林鉄道、廃道、廃隧道など

苧生茂(おいも)谷の林用軌道 4

第二次探索から1カ月後の2022年11月、3度目の挑戦が始まる。すでに晩秋となり谷の入口も色づいているのが見える。

しばらく雨が降らなかったせいかやや水量が少なく、多少は楽に渡河することが出来た。

探索という本番を前に時間と体力を節約できればそれに越したことはない。特に今日は。

今回は前回撤退したあの滝を攻略する。と言っても滝をよじ登るわけではない。地図で見るとこの林道の終点が滝の少し上流のあたりみたいなのでこれを使わせてもらうのだ。・・・後述するがひとつだけ問題があったりするが。

坂をどんどん登っていく。苧生茂橋が落橋してからここに車が入ることも出来なくなり、整備されていないのは当然だが、飯場跡ならまだしもなんで林道の真ん中に一升瓶が?

道の上に建物が見えてきた。最初は林業関係かと思ったが

普通に集落の跡だった。人以外に会うのが嫌なのでスルーする。(動物のこと)

集落からしばらく歩くと民家か会社か分からないが建物があった。ここは地図に載っている。

そして広いスペースが広がっている。可能性としては低いが林道の一部が軌道跡ではと考えていたので、ここを見て貯木場跡では?と思ったが、この後の林道の坂道の傾斜からその可能性は消えた。

空き地の端で林道が分岐していた。左は地図に載っていない道だが、方角からして多分隣の谷へ行く道ではないかと思われる。作業道ぽいがなんか気になる。

広場を回り込むようにして林道は高度を上げていく。

対岸の紅葉を見ながら坂を登る。気分が高揚する。

多少崩れたり、倒木があったりしたが、ほぼ問題なく通行出来た。

こんなところに車が。いくら草ヒロが好きだからって不法投棄はダメ。

日産のサニーのようだ。ちなみに車の正面方向へ登ると苧生茂城祉だ。この辺も城跡に含まれているのか?

林道を歩き始めて1時間45分。終点に到着した。もしかして地図に描かれていないだけで続いているのではと思っていたが、ここできっぱりと終わっていた。この前方は普通に急斜面だった。

その終点の横から小さな尾根が延びている。その尾根から降りていけば滝の上流に着くはずだ。そして、これが今日の探索の問題点だ。

高低差はおよそ150m。行きはいい。が、どこまで遡行するか分からないが川沿いを探索して、その後またここを登り返し、更に暗くなる前に高原川に戻って渡河しなければならない。少しハードな気がするが多分気のせいだ。

降下開始。

約30分弱かけて降りていったが、そろそろ河原という頃に平場が目に飛び込んで来た。

ドラム缶に

石垣

空き瓶と。作業小屋か飯場の跡か?ということはこれが軌道時代の物ならこの近くに軌道が?しかし見渡してみるがそれらしきものは見つけられなかった。

少し降りると川に出た。ようやくあの滝の上に足を踏み入れた。

ここから上流を目指す。さて、軌道跡を見つけることができるのか?

    苧生茂(おいも)谷の林用軌道 5 へ続く