人生崖っぷち(物理)

森林鉄道、廃道、廃隧道など

稲又森林鉄道

稲又森林鉄道支線再訪 後編

切通しから下流方向に歩く。正面には稲又林鉄の路盤を転用した車道が見える。 その車道と河原の中間ぐらいに、途切れ途切れのラインが見える。切通しから続く軌道跡、そして稲又でも屈指の難所のひとつだと思っている場所だ。場所が場所だけに土石流の影響は…

稲又森林鉄道支線再訪 前編

昨年12月に山梨県早川町の旧稲又橋が土石流で埋没してしまったことがTwitterで話題になりえらい衝撃をうけた。一度見に行こうと思っていたが、雪やらコロナやら追突事故やらでタイミングを外されつづけ、ようやく今回訪問することができた。 トイレ…

稲又森林鉄道12(完)

前回で一応本線の探索は終了したが、まだ未踏破の部分がある。それは本線の片洞門から大崩落までの区間と、支線の分岐点から切り通しまでの区間である。はっきり言って蛇足とも言えるが最後までお付き合い願いたい。 まずは本線のほうだが、大崩落の右側あた…

稲又森林鉄道11

落葉や土に埋もれて一部しか見えていないが、これまでの探索の中では最もレールが露出していた。下の写真では左側と右上とで複線のレールが確認できる。 転車台跡のようにも見える途切れたレールと円形状のくぼみ。それっぽく見えるけどわかりませんでした。…

稲又森林鉄道10(改)

橋台の付近は崖のため谷を渡ることが出来なかったが、少し戻った地点で谷へ降りることが出来た。そして対岸の斜面上に埋もれた1本のレールがこの上にも軌道があることを指示していた、と、この時はそう思ったのだが・・・ 崖の上に待っていたものは これまた…

稲又森林鉄道9

隧道だ!時前の情報には無かったのでこれは嬉しいサプライズ! しかも足元に犬釘付きの枕木も発見! 旧線無しの素掘り隧道である。 朽ちた枕木とのコラボが素晴らしい・・・ で2分も歩かないうちにこれである。後方へ前進!河原から迂回! その後は謎の鉄製…

稲又森林鉄道8

前回までの攻略で、軌道跡をそのままたどることが不可能と判断し、ならば川沿いに進んで奥地を目指すことにした。 横手に超デンジャラスなトイレ(?)を見ながら前進する。すると 巨大な砂防堰堤(監視カメラ付き)がゆく手を阻む。それよりも地味に驚いた…

稲又森林鉄道7

沢自体は水量も少なく簡単に渡ることが出来たが、軌道跡は対岸の崖の上にあり急斜面を(自分的には)苦労してよじ登るはめになった。ちなみに橋の痕跡は無く、後年架けられたと思われる吊り橋のワイヤーのみが残っており、その部品に犬釘のついた枕木が使わ…

稲又森林鉄道6

ようやくたどり着いた上部軌道は下界から隔絶した別天地のように思えました。しかし意気揚々と歩き出そうとすると・・・ いきなり広範囲にわたって路盤が消失。吊り橋の残骸が残る沢を越えてやっと軌道跡が復活します。 とても穏やかな直線を進み、 風通しの…

稲又森林鉄道 5

前回インクラインの手前まで紹介したが、その前に稲又橋付近の軌道について少し言及したい。時系列的にはこれより後の探索になるが、早い話が軌道は現道より上方を緩やかな斜度を保ちつつインクラインの手前まで降りていっていた。ほとんど崩落したり現道に…

稲又森林鉄道 4

図らずも支線から攻略することになってしまったが、当初は支線の存在すら知らなかったのでこれはこれで良しとする。まだ本線との分岐地点から切り通しまでが未攻略だが、支線はひとまずおいといて本線を攻略することにした。ネットの数少ない情報によると本…

稲又森林鉄道 3

そしてここからが地獄の始まりだった。自業自得とも言うが・・・。 軌道跡は岩を穿ち崖を削りながら徐々に高度を上げていく。何か所か崩落を越えながらひたすら進んでいくが・・・ すでに河原から数十メートルの高さにまで上昇していたが、昔は木橋か桟橋で…

稲又森林鉄道 2

完全に間違っていたと思っていただけにこの発見は嬉しかった。どうやら軌道はもっと前に道から分岐していたようだ。ちなみに後ろを振り向くと・・・ 斜面にわずかな踏み跡があるだけで平場は見えなかった。とにかく前へ進むことにする。ちなみに切り通しを後…

稲又森林鉄道 1

ここは山梨県早川町の雨畑湖。その湖岸にある雨畑の集落のはずれに見神の滝という見事な滝があり、そこに稲又森林鉄道の貯木場が存在していた。そして軌道跡はほぼ現在の道路に転用されていると言う。確かにそのまま流用するのがうなずけるような場所を道が…