人生崖っぷち(物理)

森林鉄道、廃道、廃隧道など

手彫りのトンネル その3 木馬道隧道 丹生谷の吊り橋50選より

最後の1つは以前よりネットでその存在を知っており、他の2つの前に探索済みであるそれは木馬道の隧道だ。写真は長安口貯水池のほとり。

この左手の山の稜線に木馬道の隧道があるわけだが、本来の道筋を下った場所が私有地というか人家があるので別の場所からアプローチを行う。

少し離れた谷を登ることにする。

なんとか木馬道らしき道に合流するが

途中で道は消えてしまった。

道の続きを探して斜面を彷徨い歩く。

む、あれは

小さいが石垣を備えた道。木馬道に違いない。

道幅や傾斜からみてほぼ間違いないだろう。

この日はあいにくの天気で強い雨こそ降っていなかったが、山中には白いガスが漂って視界をぼんやりと遮っていた。

幸い、再発見した木馬道は崩落もなくきれいに残っている。

土砂の堆積か流出か多少路盤の傾斜がきつくなってきた。

尾根が近づいてきた頃、道は前方で消えているのが見えた。つまり・・

隧道に到着した。

長さはそんなに長くない。20mぐらいか?(適当)

中に入って振り返り。こちらの入り口は斜面の中腹で急カーブしているので、勢いつけると崖下へ1直線だ。

長くない坑内を抜けて

反対側の坑門だ。

左に木馬道は続いている。上から見るとUの字にカーブしているのだ。

少し離れて見ると坑門のシルエットはきれいな半円形をしている。なんてことはないが気付いた時は不思議だった。

雨が少し強くなったのでしばし隧道内で雨宿り。ずっと悪天候の下にいた所為か雨の降らない隧道の中は安心した、というかほっとした。

小雨になったのを見計らって下山。天候には恵まれなかったが、この雰囲気はこれはこれで悪くなかった。

      手彫りのトンネル 丹生谷の吊り橋50選より 完