人生崖っぷち(物理)

森林鉄道、廃道、廃隧道など

越中中街道 割石橋付近 1

 ここは岐阜県飛騨市神岡町の割石。廃道サイトの山さ行がねがで紹介されて有名になった割石の髙崖という断崖古道がある場所で、私もその旧道についてのレポート

を以前掲載している。写真の風景は割石橋上から北を向いたもので、橋を渡ると割石の集落があり、その先に割石の髙崖が存在するという位置関係だ。ここを通るたびに気になっていたのは写真に写る岩壁が集落の南にそそり立っていることだ。髙崖から続く越中中街道は集落を通って現国道に合流しているが、その南にはこの岩壁が聳えているのだ。街道が通っているはずだが道はどこだ?

道が緑に隠れているとすると、 国道の高さから急坂を降りるか、もしくは登るのか。それとも

 まさか大岩壁を桟橋で正面突破!?。(どこの森林鉄道だ)

 などと楽しい妄想をしながら割石橋のたもとへ

 あっさりと下に降りる小道があった。

 車で通り過ぎるだけでは気づかない道だ。

 一部に木の階段を埋め込んで折り返しながら降っていく。

 つまり正解は下でした。越中中街道だ。

振り向くと急坂が目に入るが、 割石橋と国道によってこのあたりの本来の街道は潰されているのは間違いない。多分もう少し緩やかな傾斜の坂道が延びていたと思われる。

直近の雨の影響かやや黒ずんだ濁流が流れる高原川。

眼の前にそびえ立つ岩壁が現れた。例の岩壁だ。

道はその真下のわずかな土の部分を通っている。

ここは岩壁の下を通れたが、河原まで絶壁が続くため中腹を通らざるを得なかったのが割石の高崖なのだろう。

さて、疑問は解消したが足は止まらなかった。現在の地図には載っていない道が目の前に延びているからだ。

普通のスニーカーで来たため夏草が茂った場所では地面が見えずおっかなびっくり進む。

おおっ

片洞門ばりに突き出た岩と荒く積まれた石垣だ。

とりあえず遥か前方に見える橋を目指すとしよう。

 

      越中中街道 割石橋付近 2 へ続く