目の前に谷が見えてきた。
また仏さんがいらっしゃった。 上から落ちたのか?この時の探索で一番印象に残っているのはこのような鹿刺しがゴロゴロ転がっていたことだ。
谷の反対側からレールが突き出ている。橋があったとおもわれるが、痕跡はない。
レールが続いている。
曲がり角を曲がり
雪が残る地点でふと下を見ると
枕木だ。
そしてその下にも枕木を支えるように丸太が組んである。桟橋のようになっていたのか?
レールは更に続いている。
川っぷちを進む軌道跡。
荒れて凸凹になった路盤の上をレールは延びている。
浮き上がったレール。
崖っぷちで宙ぶらりんになったレール。
路盤が完全に消失してしまった。が、
埋もれたり外れたりしているがレールは続いている。
霧が濃くなってきた。
一部石垣が残っている。
このあたりはレール自体は残っているが、ほとんど元の位置から外れている。
残雪と霧の中、前進する。これが山なら迷わず撤退しているところだ。
落石の所為かレールがぐにゃぐにゃに曲がっている。
唐突に霧の中からコンクリートの壁が現れた。軌道跡はここで終了だ。
上に登って今来た軌道を振り返るが、白い霧のせいで近くしか見渡せない。
見上げると霧の中に消えているコンクリートの絶壁が。琴川ダムだ。
堰堤の上に登ると霧が更にすごかった。
軌道跡は琴川ダムのダム湖である乙女湖の湖底に一旦沈み、その奥へともう少しだけ続いて奥千丈林用軌道に接続していたはずだが探索はここで終了。
その後車道を通って車まで戻ったが、川沿いよりも大回りでひいひい言いながら歩いた記憶がある。そして4年後の2018年、更に奥地を目指す。
杣口・奥千丈林用軌道 雑に探索 4 へ続く