人生崖っぷち(物理)

森林鉄道、廃道、廃隧道など

八重地土工森林組合林用軌道 1

最初にその名を知ったのは毎度おなじみ「日本鉄道旅行地図帳」。徳島県の山間部に軌道のラインが描かれているのだが正確な位置が今一分からない。地理院の地図と照らし合わせてあーでもないこーでもないと推測して探し出したのは登山系のサイト。どうやら軌道跡の一部が登山道として活用されているらしい。時は四国遠征の最終日、しかも正午過ぎに到着したためあまり時間はない。とりあえず突貫した。

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 ここは八重地トンネルの西にある西三子山への登山口。ここをまず登っていく。

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さて登ろうかというところで沢の対岸に石垣が。興味を引かれるが時間が無いので一旦パス。帰りに寄ってみたがしっかりした石垣の造りと傾斜から木馬道ではないかと現地では思った。が、真相は不明。

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 急斜面を登ること30分弱。

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 水平の平場が見えてきた。

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この水平道が登山道として活用されている八重地土工森林組合林用軌道の跡だ。しかし探索に使える時間は有限で、現役の道をたどっても面白みに欠ける。f:id:msx4:20200109144936j:plain

 ならば答えは一択。登山ルートの反対側、廃道部分へと足を向ける。

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山側にわずかに残る石垣。

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わかりづらいが谷側に石垣の断面が見える。

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所々残る石垣がかろうじて軌道跡を教えてくれるが状態はかなり悪い。前進するのがちょっとためらってしまうレベル。

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 慎重に突破して振り返る。石垣が崩れ、斜めに土砂が堆積している。谷側は絶壁とまではいかなくともかなりの急斜面なので滑らないように神経を使った。

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次は崩落。これは正面突破は無理なので高巻きして乗り越える。

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 しかしその次は崖になった谷が前進を阻む。高巻きも降りるのも無理そうだったのでここまでとする。軌道跡を歩き始めてからまだ15分ほどしか経っていない。f:id:msx4:20200109150737j:plain

 残念だが戻る時間を考えると無理は出来ない。撤退することにした。f:id:msx4:20200109150859j:plain

帰路に就く。

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 微妙に時間が余ったので登山道になっているところをちょっと歩いてみる。輪をかけてめぼしいものは何もなく、平穏な道が続いている。当たり前だが少し不完全燃焼だ。f:id:msx4:20200109160619j:plain

 ついでにと撮った八重地トンネル(扁額は隧道だ)。何気なく車の中から適当に撮った写真だが、実はこの場所は、いや、この”上”は・・・

 

            八重地土工森林組合林用軌道 2へ続く