雪で仕事が忙しく遅くなりました。では前回の続きから。
前回のラストで行き止まりのように見えたが、そこを回り込むような道というか平場が存在した。のだが・・
浅い谷が現れて道は完全に消滅してしまった。前方に見える尾根にも平場は見えない。
尾根の影になって見えなかった場所を覗きこんでみたがこれは無理だ。かなりの急斜面でとても軌道が通っていたようには見えない。
下を見ても河原まで20mはありそうな高さで、もしここを越えるのならば巨大な橋が必要なレベルだった。ということはここを軌道は通っていなかった?古地図が間違っている?それともどこか見落としている?
11月の終わり、時刻は朝の5時半だ。先日降った雪が薄く林道を覆っている。
九蔵本谷の左岸の軌道跡は存在が怪しくなってきたが、上部軌道のほうはまだ諦めてはいない。再度、疑定地への登坂を試みるため日の出前に出発する。
大きなつららがつららっている。いや、つらなっている。
売店サコに到着。谷はうっすらと雪化粧だ。
今回は谷の隣の尾根を登ることにした。取り付き口は少し険しいが積雪も開けた谷よりはマシなはずだ。
少し登っただけで熊笹がびっしりでした(悲)尾根沿いが全てこの状態だと登るのに何時間かかるか分からないのでここで撤退を決めた。何のために早起きしたのか・・・
まだ朝早い時間だったのでこの後どうしようかとぼーっと考えながら帰路につく。
林道のわきに空き地がある地点まで戻って来た時、ふとこのあたりの対岸の様子が見えないだろうかと思いついた。対岸の軌道は可能性は低いとはいえ、まだすべてを確認した訳じゃないからだ。
林道から外れてすぐに川のそばに出ることができた。と言っても切り立った崖になっており、河原までの高低差が20mはありそうだ。そして肝心の対岸の様子は樹木のせいでよく見えない・・・・・・・!?
・・・・・・・・・崖っぷちに平場がある。
崖沿いに幅2mほどの平場が続いていた。贔屓目無しに見ても軌道跡に見えるのだが。
もしここが軌道跡だと確信できれば、いよいよ対岸ではなく軌道はこちら側を通っていたことになる。
川を覗きこむとちょうど滝が見えた。あとこの辺は掛け値なしに断崖絶壁でちょっと下からの景色も見てみたかったが下流から遡行でもしん限りは難しそうだ。
ここで一旦林道に戻り、下流方向の林道との合流点を探してみるが分からなかったために先ほどの軌道跡と思しき道の続きを探して植林地に足を踏み入れた。
軌道より後世の遺留品がごろごろ転がっている。
植林地を横切る浅い掘割を見つけた。さっきの道の続きだ。というかやっぱり軌道跡にしか見えない。
堀割でなかったら見失ってしまいそうな道を追跡する。
しかしこの辺りは大量の倒木がころがっており、更に雪で半ば覆われているため進みづらくてしょうがなかった。
倒木を乗り越え、迂回しながら進んだが堀割がなくなると目印になるものが無くなってしまった。レールとまで言わないがせめてなにか軌道跡であるという確たる証拠があれば・・・
と思っていたらまさかの展開。石組みの橋台が現れた!間違いなくここは軌道跡だ。
上流方向を望む。この大きさなので木橋も残っていてくれたらと思うのは贅沢だろうか。
引き続き下流方向へ進む。
掘割を抜ける。
再び軌道跡が不明瞭になるが
橋台というほではない小さな石組みの水路を発見。ここを通っていたようだ。
そして左からは崖が、右からは林道が迫ってきた。
軌道の平場は林道の下にぶつかって消えていた。ここが軌道跡と林道の分岐点だ。
少し進むと2話で紹介した崩落現場にでた。
下流側から改めて崩落現場を眺めてみるとこのあたりから林道の傾斜が急になっているような気がする。盛り土して林道を造り、この先で分岐していたで正解だろうがこりゃ初見じゃ分からんわ。
さて、今度は上流側の探索だ。
青屋森林鉄道 7へ続く