人生崖っぷち(物理)

森林鉄道、廃道、廃隧道など

青屋森林鉄道 6

雪で仕事が忙しく遅くなりました。では前回の続きから。

 

f:id:msx4:20211213130624j:plain

前回のラストで行き止まりのように見えたが、そこを回り込むような道というか平場が存在した。のだが・・

 

f:id:msx4:20211215075757j:plain

浅い谷が現れて道は完全に消滅してしまった。前方に見える尾根にも平場は見えない。

f:id:msx4:20211215080405j:plain

尾根の影になって見えなかった場所を覗きこんでみたがこれは無理だ。かなりの急斜面でとても軌道が通っていたようには見えない。

f:id:msx4:20211215080432j:plain

下を見ても河原まで20mはありそうな高さで、もしここを越えるのならば巨大な橋が必要なレベルだった。ということはここを軌道は通っていなかった?古地図が間違っている?それともどこか見落としている?

 

 

 

 

f:id:msx4:20211215080754j:plain

11月の終わり、時刻は朝の5時半だ。先日降った雪が薄く林道を覆っている。

f:id:msx4:20211215080819j:plain

九蔵本谷の左岸の軌道跡は存在が怪しくなってきたが、上部軌道のほうはまだ諦めてはいない。再度、疑定地への登坂を試みるため日の出前に出発する。

f:id:msx4:20211215080849j:plain

大きなつららがつららっている。いや、つらなっている。

f:id:msx4:20211215080916j:plain

売店サコに到着。谷はうっすらと雪化粧だ。

f:id:msx4:20211215080939j:plain

今回は谷の隣の尾根を登ることにした。取り付き口は少し険しいが積雪も開けた谷よりはマシなはずだ。

 

 

f:id:msx4:20211215081026j:plain

少し登っただけで熊笹がびっしりでした(悲)尾根沿いが全てこの状態だと登るのに何時間かかるか分からないのでここで撤退を決めた。何のために早起きしたのか・・・

f:id:msx4:20211215081202j:plain

まだ朝早い時間だったのでこの後どうしようかとぼーっと考えながら帰路につく。

f:id:msx4:20211215082157j:plain

林道のわきに空き地がある地点まで戻って来た時、ふとこのあたりの対岸の様子が見えないだろうかと思いついた。対岸の軌道は可能性は低いとはいえ、まだすべてを確認した訳じゃないからだ。

 

f:id:msx4:20211215082212j:plain

林道から外れてすぐに川のそばに出ることができた。と言っても切り立った崖になっており、河原までの高低差が20mはありそうだ。そして肝心の対岸の様子は樹木のせいでよく見えない・・・・・・・!?

 

f:id:msx4:20211215082304j:plain



 

・・・・・・・・・崖っぷちに平場がある。 

 

 

 

f:id:msx4:20211215083042j:plain

崖沿いに幅2mほどの平場が続いていた。贔屓目無しに見ても軌道跡に見えるのだが。

f:id:msx4:20211215083055j:plain

もしここが軌道跡だと確信できれば、いよいよ対岸ではなく軌道はこちら側を通っていたことになる。

f:id:msx4:20211215083111j:plain

川を覗きこむとちょうど滝が見えた。あとこの辺は掛け値なしに断崖絶壁でちょっと下からの景色も見てみたかったが下流から遡行でもしん限りは難しそうだ。

 

f:id:msx4:20211215231159j:plain

ここで一旦林道に戻り、下流方向の林道との合流点を探してみるが分からなかったために先ほどの軌道跡と思しき道の続きを探して植林地に足を踏み入れた。

 

f:id:msx4:20211215231215j:plain

f:id:msx4:20211215231505j:plain

軌道より後世の遺留品がごろごろ転がっている。

f:id:msx4:20211215231730j:plain

植林地を横切る浅い掘割を見つけた。さっきの道の続きだ。というかやっぱり軌道跡にしか見えない。

 

f:id:msx4:20211215231746j:plain

堀割でなかったら見失ってしまいそうな道を追跡する。

 

f:id:msx4:20211215231907j:plain

しかしこの辺りは大量の倒木がころがっており、更に雪で半ば覆われているため進みづらくてしょうがなかった。

f:id:msx4:20211215231941j:plain

倒木を乗り越え、迂回しながら進んだが堀割がなくなると目印になるものが無くなってしまった。レールとまで言わないがせめてなにか軌道跡であるという確たる証拠があれば・・・

f:id:msx4:20211215232055j:plain

と思っていたらまさかの展開。石組みの橋台が現れた!間違いなくここは軌道跡だ。

 

f:id:msx4:20211215232121j:plain

f:id:msx4:20211215232134j:plain

f:id:msx4:20211215232341j:plain

f:id:msx4:20211215232443j:plain

上流方向を望む。この大きさなので木橋も残っていてくれたらと思うのは贅沢だろうか。

f:id:msx4:20211215232821j:plain

引き続き下流方向へ進む。

f:id:msx4:20211215232835j:plain

掘割を抜ける。

 

f:id:msx4:20211215232902j:plain

再び軌道跡が不明瞭になるが

f:id:msx4:20211215232925j:plain

橋台というほではない小さな石組みの水路を発見。ここを通っていたようだ。

f:id:msx4:20211215233702j:plain

そして左からは崖が、右からは林道が迫ってきた。

 

f:id:msx4:20211216012230j:plain

f:id:msx4:20211216012620j:plain

軌道の平場は林道の下にぶつかって消えていた。ここが軌道跡と林道の分岐点だ。

 

f:id:msx4:20211216012646j:plain

少し進むと2話で紹介した崩落現場にでた。

 

f:id:msx4:20211216011107j:plain

下流側から改めて崩落現場を眺めてみるとこのあたりから林道の傾斜が急になっているような気がする。盛り土して林道を造り、この先で分岐していたで正解だろうがこりゃ初見じゃ分からんわ。

さて、今度は上流側の探索だ。

 

        青屋森林鉄道 7へ続く