前回のラストの場所からすぐに、路盤の状態が悪化していった。結論としてこれ以上軌道跡を進むのは無理だった。
やむなく谷を下ることにする。こういう場合途中で崖でもあったらアウトだ。
なんとか無事、下まで降りることが出来た。今まで歩いてきた場所の反動で平地を見るとすごく安心してしまう。
崖下のすぐそばまで土石置き場になっている。あいだのわずかなスペースを歩いて進むがなかなか再登攀できそうな場所がない。
結局、出発点と同じくらい大きな谷から軌道跡に戻ることになった。
谷と本流の出合いを登る。急斜面だが登りやすかった。
軌道跡にたどり着くとそこには・・・なんだろう。基準点?
谷の奥を望む。この谷は結構深いのだが、先を急ぐのでカットする。
谷から小渋川に出る出合いの曲がり角の先で路盤が崩れて石垣の断面が見えている。が、崩落地点は楽に渡ることが出来た。
改めて軌道跡を歩き始める。この先にはいよいよダムから見た光景がまっているはずだ。
埋もれたり、崩れたり
風化しつつある軌道跡をひたすら進む。
あっという間に河原がはるか下に。
岩を穿った路盤のほうが流石に土の路盤よりしっかり残っている。
む?これは・・・ネットの記事に書かれていた・・・
隧道!・・・ではなく穴だ。川に垂直に掘られているため軌道とは関係ない・・はずだ。
正体は不明。結構深いがほんとに何のために掘ったのだろう?
そしてある意味今回の探索のクライマックス地点その1。土砂が積もった坂を登ると
枯れ葉が積もっている狭い踏み跡が下り坂になっている。右側の岩壁に掴むところはない。左は言わずもがな。しばし足を止め、撤退も考えたが
突破。 やばかった。狭い、掴むところがない、まではなんとかなるが、それが下り坂だとシャレにならないくらい怖かった。帰りはあとで考えよう。
久原鉱業所の木材搬出用軌道 FILE 9 へ続く