前回の探索の一カ月後、2019年10月。再び六厩川に足を踏み入れた。軌道はどのように通っていたのか、そしてあの対岸は?・・・。
と、意気込んで来たものの、思わぬアクシデントが。崖崩れにより林道が落石で埋まっていた。幸い徒歩ならば越えられる程度だったが、重機が必要なレベルだった。恐る恐る速足で突破する。
ワサビ谷の出合いに到着。前回よりも少し緑が色づいている。
それに多少なりとも葉が落ちて視界が良くなっていればと期待したが・・・うーん?
それと気になっていた点をチェックする。写真は橋上から振り返ってみたところ。写真の左側がワサビ谷の左岸、上流を向くと右側に当たるわけだが、そこに路盤らしきものは見受けられなかった。
予想図を描くと、上側が上流で茶色が林道、赤い四角が橋脚、赤線が軌道跡予想である。ワサビ谷出合の左岸側に路盤がないということは、軌道は➁の右岸から橋脚地点で左岸に渡っていたと推測されるのだが・・・
林道を歩くが10月じゃまだまだ視界が悪い。もしかしてと対岸を観察しながら歩くが路盤らしきものは見えない、というか葉っぱが邪魔でよく分からない。
それと河原に降りられそうな場所も探しながら歩いたのだが、橋脚よりもかなり下流の場所しか見つけられなかった。なんとか対岸に渡りたいのだが。
1カ月ぶりの橋脚。しかし残念ながら対岸はまだはっきりと見えない。
それともう一つ。林道の路面に対して橋脚が高い。最初は林道工事時に軌道跡を掘り下げたのかと単純に考えていたが、山側の斜面をよーく見てみると
なんとなく平場が見える。ここに架かっていたのが木製の方丈橋だとすると高さ的にもちょうど合う。軌道跡に間違いないと思ったが、わずかに残る平場は上流に続いている。そして数十メートルで林道に削られながら合流している。おかしい。先ほどの略図では➁番だと思ったが、この軌道跡を見る限りではここでこちらの右岸に渡った①番が正しいことになる。どういうことなのか?
現時点で確定した情報によると上図のようになる。なるのだが下流のつじつまが合わなくなる。下流にもう一本橋があったのか?せめて対岸に渡れればもう少しはっきりするのに渡るめどが立たない。
しかし探索後、友人のゆたさんにこの橋脚のことを話したところ、ある可能性を指摘された。
「それは・・・・ではないか?」と
六厩川森林鉄道ワサビ谷支線の橋脚3 へ続く