人生崖っぷち(物理)

森林鉄道、廃道、廃隧道など

苧生茂(おいも)谷の林用軌道 1

2022年9月の早朝、苧生茂谷を国道より望む。第一回目のアタックだが、今回はどちらかというと偵察の意味合いが強い。まずは渡河にどれぐらいかかるのか。谷の実際の様子。そしてできればレールなどの遺物の確認。

最終的な目標は軌道の路盤を確認することだが、そう簡単に見つからないだろうとも思っていた。ネットで調べた沢登りの記事の中で谷のかなり上部までレールが落ちていたとあり、つまりだいぶ奥に軌道が存在したのではないかと推測したからだ。

河原でウェーダーに着替えて渡河を開始する。ただ、谷への最短距離は深くて流れが強いため、流れが分岐して勢いが衰え、尚且つ浅くなった場所を探して河原を移動する。

なんとか渡れるぐらいになった本流を乗り切って振り返ったところ。両腕の杖でふんばってなんとかというところだが。

谷は橋のそばにあるのだが、橋が小さく見えるほどの迂回を強いられた。

細い流れや灌木が茂る中州を突っ切って対岸を目指す。

ようやく対岸にたどり着く。初回ということもあり迷走した結果1時間弱ぐらいかかってしまった。

橋を目印に岸辺の藪をかき分けて進み、やっとのことで谷に到着した。

ワイヤーが落ちている。索道用のものだろう。

崩落した苧生茂橋の反対側にたどり着いた。ちなみに流される前の橋をクイックニック氏が穴と橋とあれやらこれやらで記事にしている。

ちなみにリアルタイムで私が参加した合同探索の記事を掲載中なので良かったらそちらもどうぞ。3回目の私はクイック氏に変態の称号を受けました(笑)

憧れの岩屋谷・天空の隧道訪問記【序】(奈良県吉野郡上北山村白川) | 穴と橋とあれやらこれやら

右に映る小屋の軒先にウェーダーを置かせてもらって、まずは林道を進む。

林道が谷にぶつかりっ左に曲がったところで道を外れる。地形からして多分このあたりに・・・

あった。上流へ向かう踏み跡だ。

崖っぷちのか細い徒歩道を進む。

足元の下方に川面が見える。

最後はトラロープが張ってあり、ちょっとした崖を降りて川岸へ。

谷の上流に向かって歩き始める。レールが落ちてないか川をガン見しながら。

川岸は広さだけは充分にあったので、そういった意味では歩くのに苦労しなかった。

目の前に石垣が現れた。堰堤のように横に広がっているが用途は不明。

植林地の土台の石垣か?私には判断がつかなかった。

踏み跡らしきものを辿りながら進んでいくと、道のような平場が川に向かっているのを見つけた。まさか軌道跡か?

しかしたどり着いたのは堰堤だった。工事の作業道か。軌道跡ではなかったようだ。残念・・・

と思ったら堰堤の横にレールが立てかけてあった!

流れてきたのを誰かが立てかけたようだが、現物を見るとやはり軌道が存在したという実感がわいた。

とりあえずこの辺りには軌道跡は無さそうだ。と、思いたい。やはりもっと上流なのか。木で組んだ桟道の作業軌道みたいのだと流石に跡が残らないのでお手上げだが。とにかくもう少し上流まで遡ってみよう。

 

      苧生茂(おいも)谷の林用軌道 2 へ続く