写真は急斜面をよじ登り、路盤と同じ高さまで復帰したところ。ここから岩壁の下(もちろんそこも急斜面)をたどって向こうに見える正常な路盤を目指す、といった感じで前回ラストの谷あたりからハードモードに突入している。
平らな路盤にようやくたどり着く。距離の割にかなり時間をくってしまった。
しばらく歩くと谷に出たが、今までと比べるとかなりしっかり造られた橋台跡があった。川底まで石とセメントで固められており最初は後年造られた砂防堰堤かとも思ったが、軌道時代のようにも見える。はてさて?
上流を見ると砂防堰堤がこっちを睨んでいた。シミュラクラ現象だ。じゃなくてあれも見た目からすると同時期に造られたと思われる。
そして初レール発見。場所が場所だけに将来流れてしまいそうだがなんとかとどまってほしい。
下側は絶壁で昇り降りは不可能だ。あまりにも谷が険しかったので堰堤兼橋台を造ったのだろうか?おおきな岩がゴロゴロ転がってるし。
疑問は残るものの前進を再開する。しかし大きな切通しを抜けたところで
路盤が崩落していた。無理すれば行けないこともないと一瞬思ったが、草のせいで足元がろくに見えないこの急斜面は突破できそうになかった。更に時間は2時半を過ぎていた。地図上では目的地の集落までの直線距離は目測で3kmちかくあり、途中に大きめの谷もあったので軌道上で日が暮れてしまうことを危惧した。撤退だ。こんな整備されてない場所の暗闇を進む気にはなれなかった。
地図上では対岸の道路が川に近づいていたので釜川を渡って車道に出ることにした。岩肌を流れる渓流瀑を横目になるべく勾配がおだやかな斜面を降りていく。
沢伝いに下降する途中でまたレールを発見。
本流に到着。無事降りることが出来た。
またもやレール発見。もちろん路盤上にあるほうが嬉しいが、どういった経緯でここまで流れてきたのか想像するのも面白い。
綺麗な円形の淵があった。隔絶された秘境感があってよろしい。ここに足を踏み入れるのは今では釣り人ぐらいか。
ここの岩壁は溶岩関係だろうか?専門外で分かりません(笑)というか林鉄からそれまくっている(笑)
俗にいう子生まれ石みたいなのもあった。1m以上はあった。
その後倒木を頼りに崖をよじ登り、なんとか車道に出ることが出来た。時刻は午後4時。まだ明るかったが、これから地獄のさわやかウォーキングの始まりだ(笑)
午後6時。暗闇の中ひたすら歩く。街灯や民家のそば以外はこの灯りが唯一の頼りだ。
午後7時。釜川を渡る。いい感じの橋だったが流石にスルー。
午後8時。車道に出てから4時間後にようやく車に戻ってこれた。出発してトータルでは13時間を過ぎていた。最初に雨宿りしながらゆっくりしていなければ踏破出来ていたかもしれないが結果が全てだ。なにはともあれひさしぶりの長時間探索は無事に終わった。疲れた。
釜川森林鉄道 5 へ続く