人生崖っぷち(物理)

森林鉄道、廃道、廃隧道など

池郷川の道々 4

石垣が組まれた木馬道跡を歩く。状態は可もなく不可もなくといったところか。

土砂や落石が積もっていても、道自体に大きな崩落などは見当たらなかった。しっかり出来てる。

削られた岩壁沿いに進む。足元はやや崩れかけているがさほど問題はない。

夏場に比べればまだましだろうが、灌木や藪がうっとおしい。しかし足元の石垣が道をはっきりと示してくれているのはありがたい。

しかし車道の林道、林道下の2本の道に続いてこれで4本目だ。林道の片岸だけでこれだけ道が集中しているのは探索する者にとっては面白くて良い場所だ。

歩き始めて40分ほど過ぎた頃、道は小さい広場で終わっていた。その先は人ひとり歩ける程度だったので、ここから索道で下ろしていたのか?

林道に復帰。今度は下だ。

寄り道をしたが、隧道の上流側を目指して下降を開始する。

尾根になっている場所を辿って下へと降りていく。

河原が見えてきた。しかしここは降りられない。なんとか降りられそうな場所を探す。今回は前回と違って渡河用に長靴を持ってきたので川を歩くことが出来る。

なんとか河原に降り立つことが出来た。堰堤の上流なのでなだらかだ。

しかしその砂防堰堤がゆく手を阻む。写真の奥側にも見えている階段状の場所を降りられるかと思ったがダメだった。見ての通り途中で斜めになっているからだ。

堰堤の上から覗きこむ。滝も近いはずだし、多分場所的にこの辺だと思うのだが・・・

はたして怪しげな暗がりがあった。が、角度の問題で隧道であると断言できない。多分ここだと思うのだが、これ以上はどうしようもない。泣く泣く撤退する。あそこに直接降りるルートを見つけない限りは無理だ。

ついでに2本の道を上流へとたどってみる。

 

さほど歩かないうちに上の道は谷間で消えており、下の道は先に続いていたが、絶妙に突破できない割れ目のせいで先に進めなかった。この分だと上流でも分断されていそうで、探索は一筋縄ではいかないようだ。

2話のラストの工事現場は工事が終了し車が通れるようになっていたが、この奥の大崩落した場所は復旧まで時間がかかりそうだ。

この時の探索を最後に隧道の上流側を目指すのは一時諦めてしまった。それよりも2本の道のほうが興味を引いたからだ。一回目の探索の後、改めて"日本の廃道"の下北山村史の引用部分を読み返してみると、河口の軌道とは別に池郷川の奥にもトロッコが引かれていたらしい記述があった。この二本の道、軌道関連かもしれん。


   次回予告 池郷川続き もしくは 能登の旧道区間の橋