2019年9月。 ここは岐阜県高山市荘川町、六厩川林道のゲートだ。今回の目標は六厩川森林鉄道の最奥に位置するワサビ谷支線。通常、森林鉄道の探索は起点から終点、川沿いならば下流から上流へと辿っていくことが多いが、この軌道跡はアプローチに関してだが上流側からの探索となる。上流側を幹線道路が通っており、林道もワサビ谷まで2,3kmの地点まで車で入ることが出来るからだ。(写真のゲートまで)
林道は六厩川に沿って延びている。ちなみにこの林道は途中で大原谷林道との分岐を越えると廃道化していく。(2021年6月現在で崩落やがけ崩れが何カ所も起こっており私はそこで撤退した)そしてその先にあるのが例の ”六厩川橋” である。
ここはワサビ谷出合いに架かる橋。本線は橋を渡って真っ直ぐ進み、右に曲がればワサビ谷の林道だ。
橋上からワサビ谷を望む。季節の所為で緑が濃く視界が悪い。
立て札。六厩川二級林道と書かれている。
これがワサビ谷の林道入口。ざっと見た感じ軌道の路盤を改修して車道に転用したパターンか。
普通の林道なので当たり前だが林鉄探索としては面白みがない。分かっていたことだが。
と、思っていたら谷にそそり立つ黒い影が。岩?いや・・・橋脚だ!
てっきり林道がそのまま軌道跡だと思っていたが、橋脚があるということは谷を渡っていたのか。対岸は木々のせいでよく分からない。流石に時期が悪すぎた。
このあたりは深く、切り立った谷のため簡単に川底には降りられないように見えた。対岸に行くのは厳しそうだ。 はたしてここで対岸に渡っていたのか、それともこちら側に渡っていたのか。
とりあえず更に上流を目指す。
滝?と一応言えそうな滝があった。
橋というか堰堤で対岸に渡る。しかし、渡った対岸から下流へ向かう道の跡は無かった。ということは橋脚の地点でこちらに渡っていたのか?それとも・・・
ちなみに堰堤の直下はきれいなブルー。水遊びをしたくなるような淵になっていた。
ここで撤退。なぜなら見晴らしがいい分、目ぼしいものが見えなかったから(笑)
地元の住民に監視されながら帰路につく。単純に見えたワサビ谷の軌道跡がこの後しばし頭を悩ますこととなった
六厩川森林鉄道ワサビ谷支線の橋脚 2 へ続く
参考文献 国有林森林鉄道全データ中部編