人生崖っぷち(物理)

森林鉄道、廃道、廃隧道など

池郷川の道々 2

木流し隧道の上流側坑門を目指して斜面を降りていった自分の前に意外なものが現れた。明らかに徒歩道よりも広い木馬道、もしくは軌道レベルの道があったのだ。(2024年撮影)

ちょっと気になったが、この時はあくまで隧道の反対側が目的なので更に下へと降りていく。

(2024年撮影)

しかし、更に降りていった先にもう1本同ランクの道が出現した。むむむ、流石に無視できなくなってきた。何だこいつらは?

2本目の道は林道からは6、70mほど降りただろうか。林道と河原の間にまさか二本も道が走っているとは思わなかった。当時はこれは多分木馬道だろうと推測していたが、なぜ2本あるのかが謎だった。

正体はともかく、坑口があると思われる地点はまだ下流のほうなので、この道を使って移動することにした。

うげ、浅い谷状に窪んで道が途切れている。しかも所々岩盤が露出していて土のように足場を踏み固めるのも難しい。ろくに掴まるところもなかったがなんとか通り抜けた。

山側の岩盤はしっかり削られており、谷側には要所要所に石垣があった。かなりしっかりした土工の跡だ。

再度谷間が現れる。土の地面が広かったおかげで先ほどよりは楽に渡ることが出来た。

そろそろか?と思った矢先に

道が無くなっている。崩落したのか、それとも桟道だったのか。

なんとか降りられそうな斜面を見出して強引に降下していくと河原と堰堤が見えた。が、これ以上は降りられない。それに地形からしてどうやら隧道は堰堤の下のようだ。川を歩く装備をしてこなかったので上流で河原に降りても意味がなく、残念だが撤退することにした。

帰路につく、が、もう一度谷を越えるのが嫌だったので適当なとこで登っていく。と、頭上に石垣が見えてきた。最初に見つけた道だ。

上を歩いているよりも、こうして横や下から見たほうが道だということがはっきり分かる。やはり石垣と削られた岩壁の組み合わせはカッコイイ。

せっかくなのでこちらの道も下流へと辿ってみる。行けるか?

ダメでした(笑)こちらも行き止まりだった。目の前の岩壁はどうやって越えていたのか。

さて、こんどこそ撤収だ。

結構な急斜面を登り林道に復帰した。

林道に復帰して少し歩くとご覧のように修理半ばの場面に出くわした。この林道は割と通行止めになることがが多い、というかこの渓谷自体が人間に厳しいというべきか。
当初の目的は隧道と河口近くの軌道跡だったが、どうやら奥の方も面白そうということがこの探索で分かった。再訪することがこれで決まった。

 

     池郷川の道々 3 へ続く