人生崖っぷち(物理)

森林鉄道、廃道、廃隧道など

根利森林鉄道その13 南郷-根利区間 7 とりあえず完

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前回探索した2015年から5年ぶりに根利を訪れた。

写真は南郷温泉しゃくなげの湯の裏手から撮った”日向南郷”の集落だ。

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 視線を右に移すと崖になっており、探索で歩いた林道はこの上を通っている。

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 よく分からない。根利から"南郷"まで軌道が通っていたのは間違いないのだが、このあたりのルートがどうにも分からない。崖下に路盤があったのだろうか?

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 という訳で分かるところからたどることにした。前回路盤に突入した柿平の外れの芝生の広場から逆行してみる。

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 が、広場が終わると路盤は消えて斜面しかない。平場はどこだ?

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 軌道跡を見つけることが出来ず,とにかく進んでいくと、目の前に現れたのは

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 水際が大きくえぐられた崖だ。初見はかなりインパクトがあった。と同時にここを軌道が越えていた?とすごく悩むことになった。

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 少し引いて

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回り込んでみても軌道跡らしきものは見当たらない。

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 平らな河原が広がっているが、これは砂防ダムによる土砂の堆積のせい。ということはこのあたりの軌道跡は既に埋まっている可能性もあるのか?

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 河原からレールがにょっきり。だが、残念ながら真相の解明には役に立たない。

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 木々が茂る斜面に再突入するが路盤は見当たらず、集落からでたゴミが散乱していた。山奥の集落あるあるである。

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更に進むと岩盤が露出している。どう考えてもここは”ない”

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 砂防ダムが見えるとこまで来たが結局はっきりしたことは分からず撤退することとなった。

家に帰って再度資料をあたってみた。「山の幸を運んで」に載っている手描きの路線概要図には”南郷”まで軌道が描かれている。絶対軌道があったはずなのだ。本文にも最初に”日影南郷”から小松まで3708mが開通したと・・・まて、”日影”南郷?

路線図だと一度も本流を渡らずに根利川の北側、つまり右岸を通って”南郷”まで描かれているが、1枚目の写真に映っている川の北側にある集落は”日向”南郷だ。”日影”南郷はしゃくなげの湯がある川の南側の集落だ。路線図をずっと鵜呑みに(5年間)していたが本流渡ってるじゃないか!対岸の左岸側は完全にノーマークだったので全然調べていない。迂闊だった!

流石に距離があるので簡単に再訪できません。という訳でお近くにお住まいの方は是非調べてみてください(笑)

 

            根利森林鉄道 とりあえず完

 

  参考文献 よみがえれボールドウィン実行委員会編 沼田営林署根利森林鉄道調査報告書『山の幸を運んで』