2020年5月、三度やってきました六厩川林道。前回の探索の後、軌道がどのように通っていたのか分からずに悩んでいたが、友人のゆたさんに相談した際ある助言をもらった。それは・・・
「そこはループ線ではないのか」と。(写真はイメージです)
恥ずかしながらそれを思いつかなかった私。しかし聞いたからにはすぐに確かめたくなった。が、その時は既に冬。積雪という敵を前にして雪解けの春まで待つしかなかった。そして5月になってようやく再訪することができたのであった。
前回の崩落地点は大きな岩はどけたようだが、まだこんな感じ。追加分か?
ワサビ谷へ到着。かなり葉っぱが落ちて視界が良い。
着いた!
半年以上の因縁に終止符を打つときが来た。
対岸に平場らしきものが見える。
この季節になって、やっと路盤が視認できるようになった。
懸念していた降下については 少し上流の地点であっけなく河原に降りることが出来た。下流の怪しげなロープを使わずにすんだ(笑)
降りてみると林道の下に石垣があるのに気づいた。軌道の石垣が残っているのだ。
対岸の傾斜が緩いところをなんとかよじ登る。
到着!ワサビ谷支線の手つかずの軌道跡だ。
路盤上にはワンチャンあるかと思ったが、レールなどは残っていなかった。あっても埋もれてそうな状態だし。そして ループ線だとすると橋脚の上流でもう一度橋を渡っていたはずだが、両岸とも橋台や橋脚は確認できなかった。
短い距離だが探索開始だ。
土砂が堆積した傾斜地を進む。
小さな切通しの向こうが橋台跡だ。
橋台跡から 橋脚越しに林道を見る。ここに立つまで長かった。
何もないと思っていたが橋台のボルトが残っていて少し驚いた。
いい眺めだ。
撤収~
改めて下から見るとすごいところに建っている。というか枝が邪魔で写真が撮りにくい。
最近になって別々の方から別々の本にこの場所の写真が載っているのを教えてもらった。それを見ると橋脚は3本あり、木製の方丈橋が架かっていたようだ。また、本来の路盤は林道の下に埋められてしまったようだ。
略図にするとこんな感じ。あと林道の上の路盤は登れなかったので何もないだろうけど少し心残り。
何はともあれ謎が解けた。まあ、奥地になるほど整備されてて行きやすい森林鉄道跡なんて変わり種でなければ何度も来なかっただろうが。
六厩川森林鉄道ワサビ谷支線の橋脚 (完)
参考文献 国有林森林鉄道全データ中部編