早朝から動いていたおかげで日はまだ高い。とはいえ最後の目的地まで少し距離があるので速やかに移動する。
途中、裾花川沿いで甘美な誘惑に心を動かされつつも目的地を目指す。
目標の近くまで来ると看板があった。黄線の花川原峠が目的地になる。
林道を登っていく。とはいえ舗装された普通の峠道だ。
峠に到着。巨大な切通しが目につくが、現代ならばそれほど驚くような土工ではない。しかしひと昔前ならば?
すぐ横に立つ票柱。ここに明治時代の答えがある。
石まんぼう。明治時代に荷車を通すために巨岩を穿ち造られた隧道。
荷車によって運ばれたのは現在の松本市会田、岩井堂で採掘された石炭。この峠を通って筑北村の西条駅まで運ばれた。重量物を載せた荷車を通す必要があったためこの巨岩はくり抜かれたのだ。
この右が先ほどの車道の切通しだが、明治の人が見たら目を剥くんじゃないだろうか。
隧道の内側になにかある。
扁額らしきものがある。マーク?と銘板?も。詳細はかんべんを(笑)
古隧道とタイトルを付けたが内部の上はこんなものである。割れてないか?
筑北村側に出る。
筑北村側より。
松本市側と違って、こちらは明治道が残っている。
石まんぼうまでつづら折りの坂道が続いている。
石まんぼうばかりでなく、こちらの道も日の目を見てもおかしくないなと思いながら探索終了。寄り道も含めて尖ったところばかりの探索でした。
長野の古隧道2つ 完
参考文献 夢をのせた信州の鉄道 長野県立歴史館発行
参考サイト 松本市四賀化石館HP 化石新聞第13刊