前回は踏み跡を辿っていったが、今回はレールを探しながらなるべく川辺を歩くことにした。本日2本目。
もちろん軌道跡も探していくのだが、経験からすると、流されて川に落ちているレール=川沿いの路盤や倒壊した橋脚から落ちたり外れたりした可能性が高い。つまり川沿いを探していけば必ず軌道跡との接点があるはずだ。
大岩の下から突き出ていた3本目。
移動した河床に埋もれていた4本目。
前方に多段式の滝が見えてきた。手前は淵になっていてパッと見少し厄介そうだ。
左側の岩壁を手前に回り込むと浅い谷があったが、はるか上まで延びていて滝の迂回には使えそうもなかった。
しかし、川を渡った滝の右側は灌木にさえぎられてよく見えなかっただけで、割と簡単に滝の横を登ることができた。
滝の上に出た。
という訳で5本目。
滝の下と比べると川岸が小さくなり、左右に岩壁がそびえ立って狭くなってきた。そして軌道跡はいまだ見えず。
あ
あったああぁぁ!トロッコの車輪だ!こんなところに!
ネットの沢登りの記事に1枚だけ写真が載っていたので、どこかにあるんだろうなぁとは思っていたが・・・
片側の車輪は半分欠けている。どれだけの力がかかったのだろう。
さて、せっかくなのでレールの幅、軌間を測ってみる。
車輪の尖ったところで58cmぐらいだったので、Twitterでの助言もあり、軌間は600mmだったと思われる。
車輪という大物に後ろ髪を引かれながらも前進を再開した。
左右にそそり立つ岩壁が険しさを増す。
あっ
目の前に現れたのは見て楽しむには充分すぎるが、自分が正面突破するのは絶対無理な滝だった。
左側。灌木が多少生えているとはいえ超角度の急斜面だ。
右側。左以上に無理な断崖絶壁。
だめだ。これ以上は進めない。撤退だ。
しかし半ば諦めていたトロッコの車輪を見つけることが出来た。軌道跡は見つからなかったが上出来だ。満足・・・
するわけがない。してたまるか。軌道跡がまだだ。次はあの滝の上を目指すことにする。
苧生茂(おいも)谷の林用軌道 4 へ続く