人生崖っぷち(物理)

森林鉄道、廃道、廃隧道など

国道から見える橋 前編

小ネタでもこういうのを見つけるのが面白い。

 

 

富山市から金沢市へと至る国道359号線。富山県小矢部市の県境に近いあたりで北に視線を向けると1本の赤い橋が視界に入る。国道からの田園風景の中にある普通の橋だ。最初は国道が造られる以前の旧道の橋だろうかと運転しながら横目でぼんやりと見ながら想像していた。(別に旧道ではなかった)そして何度かこの道を通る度になんとなく気になっていた橋だったが、先日、オフの日に通りかかった際にふと立ち寄ってみようと思いたった。

件の橋に近づいてみると思ったよりも大きめな橋だった。渡っている川自体は小さいものだが、道路の起伏を少なくするために大きな橋が造られたという感じだ。

橋のたもとに着いた。ご覧の通り何の変哲もない普通の橋だ。

が、橋に近づきながら遠目でちらりと見えたものがあった。書かれた文字も確認せず親柱をぱぱっと撮影したあと、橋から少し離れた。

少し戻ったところから川というか田へと降りる道を草を踏みしめながら下っていく。

 

ここは国道から400mぐらい離れており、はっきり認識してはいなかったが、それでも無意識のうちにセンサーに引っかかっていたのか。

見えた。 橋の下に小さな橋が。旧橋らしきそれがひっそりとたたずんでいる。

 

現橋とほぼ同一線上の真下に旧橋があるというのは珍しいような。たいていは横に並行して架けるだろう。いや、大きな渓谷なんかだと技術的な関係で最初は下の方に小さな橋を架けて、後年になって谷を一跨ぎするような新しい橋を架けることがある。それのスケールダウン版と思えばいいか。

ガーター橋(?)らしきシンプルな橋だ。

橋の片側にゴミ(資材?)と木の枝が放置され、雑草が侵食している。軽トラが辛うじて通れるくらいの幅だ。雰囲気的にはアレだ。田んぼや畑が広がっている風景の真ん中にぽつんとある橋のイメージだ。

残念なことに欄干はあるが銘板が付いた親柱は無いため、明細な情報は分からない。

上流を望む。なだらかな傾斜に田んぼが広がっており、その片隅をこの小川が流れている。

しかしまさかこんなものが隠れていたとは。思いつきで寄ってこの発見は小ネタだとしてもうれしい誤算というやつだ。

少し気になったのがこの角パイプ。両岸の下流側に付いたこれはいったい? 単純に簡易な欄干の延長っぽいが。

連日の猛暑の真っただ中、ぶらりと立ち寄っての思いがけない発見に満足した自分だったが、帰宅後、現地ではしっかり確認しなかった現在の橋の親柱の写真を見て驚いた。

少し変わった名前だった。

 

     国道から見える橋 後編 に続く