藪をかき分け灌木をくぐると確かに平場が存在した。
が、藪漕ぎで精一杯だ。辛うじて見える地面を頼りに前進する。
ようやく抜けたと思ったら今度は綺麗になりすぎている?それに前方に見えるのは・・
黄色い看板は知ってる人にはおなじみの電力会社の標識だ。写真は右が今来た道。左が鉄塔への点検路か。
よしそれでは軌道探索開始だと進み始めると100mも行かないうちに雲行きが怪しくなってきた。
路盤の傾斜が増し、どんどん歩きずらくなっていく。
下をのぞきこむと滑ったら少々まずいということがよく分かった。
そして谷状になっている曲がり角まで行ったが、そこでアウト。それ以上は無理だった。上も下も無理だったので素直に転進。
先ほどの点検路を通り、大幅に高巻きをする。幸い動物除けネットが続いており、それに沿って進むことが出来た。
尾根を見つけたのでそこを下る。
見えた。尾根を回り込むように路盤が通っている。
到着。えらい遠回りになった。
とりあえず戻って逆側から転進地点を見る。険しい地形だが路盤が崩れたのか、橋があったのか。
前進する。埋もれたり崩れたりして路盤の状態は安定しない。
よく分からないがなんというか砂っぽい土質だ。
そこまでもろいわけではないが、少し慎重に進む。
おそるおそる
切通しだ。
ここも見た目が風化したようなような感じでぼろぼろ崩れそうだ。
そして写真の地点でふと左手を見ると
手のひらが真っ赤
一瞬出血したかと思ったが痛みもぶつけた記憶もない。落ち着いて見てみると多分実や花の汁だと思われたが触ったりした記憶もない。それどころか付近にそんな赤い色の草花が見当たらなかった。
別にどうということでもないがここで引き返した。あえて言うならやる気がそがれたとしか言いようがない。
集落まで戻って来た。
集落の中からの写真。この道に多少重なっているような感じで軌道は鉄塔のほうに向かって曲がっており、掘割になっていたそうだが後に埋めてしまい、ご覧のような田んぼになってしまったそうだ。
そして反対側を向くと、緩やかなカーブを描く小道がある。こちらは軌道跡そのままだという。確かに実にそれっぽい道だ。
一度小道は車道にのまれるがしばらくすると分かれる。右の道が軌道跡だ。
少し足を踏み入れたが、この先は果樹園?私有地のようだったので入るのはやめた。
この先は広場になっており、その先は天竜川を見下ろす崖になっているはずだ。トロッコで運ばれてきた木材はここで索道に積み替えられ、天竜川を越えて上片桐駅付近まで運ばれたそうだ。時間的には微妙なところだったが今回の探索はこれで終了。先ほどの人から聞いた松川資料館に寄って帰宅した。(貴重な当時の写真がありました)
久原鉱業所の木材搬出用軌道 FILE 6 へ続く