前回歩いた軌道跡の更に上流へと進むと本谷製品事業所の跡がある。現状は知らないが遺物が数多く残り、下仁田林鉄探索のクライマックスと言えそうな場所だ。10年前の2013年に探索したが、その当時は残っていたささやかな遺構も紹介したい。
石垣はあれど平場が存在しない。それほど埋もれてしまった場所もあるが、
根気よく跡を辿っていくと本流の渡河地点につく。コンクリの橋脚や橋台が見える。
橋脚から振り返る。
渓谷を水が落ちていく。
渡河した先の橋台から振り返り。
だるま転轍機。つまり、ここで複線に分かれていた。
本流に流れ込む沢を渡る。木の桁が残っている。
レールも無数に残っていた。
奥に見える川の向こうにも流されたのかレールが見える。
立てかけられたポイント部分を成長した木が貫いている。
路盤が流され浮かび上がったレールが奥に延びている。
体重計(笑) いや、これなんだろう?
丁寧にまとめられた残骸。
ここが事業所の本棟のあとか?
ここの小屋も潰れている。
が、見上げると現存している小屋が。
屋根に碍子が見えるので電気を引いていたようだ。あと、右の壁に火・・・火気?火の元?標語というか注意が書かれている。
初見時は車庫かと思ったが、枕木ではなくなにか重量物を載せる台か?石油缶に造林チェンソーと書いてある。
柱に三菱メイキエンジンのプレートとオイル点検忘れずにという看板が。あと、壁にガソリン注意(?)と書いてある。
外側には 帰る笑顔に待つ笑顔 〇って注意〇ろって安全 だろうか?緑十字とともに書かれていた。
大まかに分かるが、できれば地図が見たい
mackerel pike の缶詰。秋刀魚のことです。
そして沢から結構上のほうにもレールが。
半ば埋もれ半ば浮いている。
優美なカーブを描くレール。
ポイントで合流しつつ崖ぷちに延びている。
コンクリート基礎の上に続いている。小屋があったみたいだ。ここから下へ索道かなんかで降ろしていた・・・とどこかに書いてあったような気がするが記憶があやふやだ。分かりません(笑)
そして分岐していたもう一方はレールは無いが
浅い切通しが残っている。
その先にあった木製の残骸。ここの場所から本流の上流方向へとつながる索道があったのではと思う。
少し上から眺める。この本谷事業所跡の探索はここまで。ここから上流はなぜか調べていなかった。時間のせいだったような?ちなみにこのあたりから数分で車道は終点の駐車スペースに着く。そこから日航機墜落事故現場への参拝用の歩道が延びている。
最後に下流の浜平地区へ。川の中に橋脚の基礎が残っている。
集落の対岸に橋台が残り
ここから湯の沢支線を進むと
旧の本谷事業所が現存していた。こちらの方が古いのだが集落に近いから維持されて長生きしたのだろう。
昔、ネットで普通に見れた情報もサイトの閉鎖などによって見れなくなってしまったものも多い。浜平地区で会った方も今もご健勝なのか。こんな写真撮ったっけと思う自分の記憶はいつまではっきりしているのか。しっかりと残る書籍以外の情報はみずもののようなものだと最近思ってます。
参考文献 全国森林鉄道 JTBパブリッシング